パンタレオーニ(英語表記)Pantaleoni, Maffeo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パンタレオーニ」の意味・わかりやすい解説

パンタレオーニ
Pantaleoni, Maffeo

[生]1857.7.2. ローマ近郊フラスカティ
[没]1924.10.29. ミラノ
ローザンヌ学派に属するイタリアの経済学者,政治家。ローマ大学卒業後,ベネチア,パリ,ナポリなどの大学を経て 1902年から母校の教授。その間 1900年に下院議員に選ばれ,一時退いたが,第1次世界大戦後政界に復帰,イタリアのファシスト運動を助け,ファシストによる最初の上院議員の一人となる。経済学者としては国民所得計算や租税問題から出発し,主著『純粋経済学原理』 Principi di economia pura (1889) で限界効用理論に立脚し,一般均衡理論に近い形で統一的な経済原理の説明を与え,ワルラス理論のイタリアへの普及に貢献。景気循環論の分野でも論文を発表し,現代の動学理論の先駆者の一人といえる。

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