ビルマの竪琴(読み)ビルマノタテゴト

デジタル大辞泉 「ビルマの竪琴」の意味・読み・例文・類語

ビルマのたてごと【ビルマの竪琴】

竹山道雄児童文学。昭和22~23年(1947~1948)に発表ビルマ(現ミャンマー)から復員せず、僧侶になった日本兵の心情を描く。
原作とする映画。昭和31年(1956)公開市川崑監督、和田夏十脚色。音楽伊福部昭。ベネチア国際映画祭サンジョルジオ賞受賞。昭和60年(1985)、同監督によりリメークされた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビルマの竪琴」の意味・わかりやすい解説

ビルマの竪琴
びるまのたてごと

竹山道雄の小説。1947年(昭和22)から48年にわたって児童雑誌『赤とんぼ』に連載され、48年に中央公論社より出版。旧制第一高等学校の教師であった作者戦場へ送り出した学生への鎮魂の書として筆をとったという。太平洋戦争末期のビルマ(現ミャンマー)の戦場を舞台に、音楽好きの兵士水島上等兵が伴奏する竪琴で敵も味方も合唱するという感動的な物語。しかし、戦争が終わっても水島上等兵は帰国せず、僧となって同胞の霊を弔うため戦友たちの前から姿を消していく。児童文学作品にとどまらず戦争文学名作として幅広い読者をもつ。

西本鶏介

『『ビルマの竪琴』(新潮文庫・偕成社文庫・ポプラ社文庫)』

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デジタル大辞泉プラス 「ビルマの竪琴」の解説

ビルマの竪琴

①竹山道雄の著作。1948年刊行。第2回毎日出版文化賞受賞。
②1956年公開の日本映画。英題《The Burmese Harp》。①を原作とする。監督:市川崑、脚本:和田夏十、音楽:伊福部昭。出演:安井昌二、三國連太郎、浜村純、内藤武敏、西村晃、春日俊二、中原啓七ほか。ヴェネツィア国際映画祭サン・ジョルジオ賞受賞。第11回毎日映画コンクール音楽賞受賞。
③1985年公開の日本映画。監督:市川崑、脚本:和田夏十、音楽:山本直純。出演:石坂浩二、中井貴一、川谷拓三、渡辺篤史、小林稔侍、井上博一ほか。第40回毎日映画コンクール日本映画ファン賞受賞。②のリメイク

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百科事典マイペディア 「ビルマの竪琴」の意味・わかりやすい解説

ビルマの竪琴【ビルマのたてごと】

竹山道雄〔1903-1984〕の小説。1947年―1948年児童雑誌《赤とんぼ》に連載。〈ビルマの竪琴〉の名手水島上等兵は太平洋戦争が終わっても一人ビルマ(現ミャンマー)にとどまり,僧となって同胞の霊を弔う。1956年市川崑監督により映画化(1985年同監督によりリメーク)。

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世界大百科事典(旧版)内のビルマの竪琴の言及

【サウン】より

…正しくはサウン・ガウsaung gaukという。〈ビルマの竪琴〉の名で知られる。舟形の胴と弓形の棹から成り,棹の先にボダイジュの葉の装飾がある。…

※「ビルマの竪琴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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