ブイヤベース(その他表記)bouillabaisse[フランス]

デジタル大辞泉 「ブイヤベース」の意味・読み・例文・類語

ブイヤベース(〈フランス〉bouillabaisse)

フランス郷土料理白身の魚とカニエビ・貝などを煮込み、トマトサフランで色と香りをつけたスープ料理。

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精選版 日本国語大辞典 「ブイヤベース」の意味・読み・例文・類語

ブイヤベース

  1. 〘 名詞 〙 ( [フランス語] bouillabaisse ) 魚介類をサフラン、ニンニクなどとともにシチュー風に煮込んだ、南仏プロバンス地方の郷土料理。
    1. [初出の実例]「魚羹(ブウヤベヱズ)ですか、あれア珍です」(出典:冷笑(1909‐10)〈永井荷風〉六)

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改訂新版 世界大百科事典 「ブイヤベース」の意味・わかりやすい解説

ブイヤベース
bouillabaisse[フランス]

南フランスの地中海に面したプロバンス地方の魚介料理,数種類の魚介類を用い,サフランとニンニクの風味が特徴。もともとマルセイユの漁師たちが,とれたての種々の魚を一つのなべにほうり込んで煮ていたのが始まりとされ,その名は,沸騰bouillirしたら弱火にするabaisser煮込み方に由来する。材料,作り方ともに一定ではないが,一例を挙げると,カサゴマトウダイヒメジアンコウホウボウなど白身の魚やエビ,カニなどの甲殻類をすべて同じくらいの大きさに切って,つぶしたニンニク,トマト,タマネギ,タイム,月桂樹の葉,パセリなどの香草類といっしょになべに入れる。オリーブ油をかけ,水をひたひたになるまで注ぎ,塩・コショウしてサフランを加え,強火にかける。魚介類に火が通ったら取り出して皿に盛り,煮汁はこして薄切りパンを入れたスープ皿に注ぐ。食べる時に〈ルイユrouille〉というニンニクと赤トウガラシをすりつぶしてオリーブ油を混ぜた辛いソースを魚につけたり,スープに溶かして用いることが多い。水の代りに魚のだしを用いたり,白ワインを加えたりすることもある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブイヤベース」の意味・わかりやすい解説

ブイヤベース
ぶいやべーす
bouillabaisse フランス語

南フランス、プロバンス地方の有名な郷土料理。元来は漁師たちが安い魚を利用してつくったものといわれる。スープを兼ねた魚料理で、さまざまな魚と甲殻類をサフラン、ニンニク、トマトなどとともに煮てつくる。材料としてはエビ、カニ、アナゴ、アンコウ、スケトウダラ、スズキなどと、タマネギのみじん切り、トマト、ニンニク、ウイキョウの茎、パセリ、タイム、ローレル(ゲッケイジュの葉)、オレンジの皮の干したもの、オリーブ油、塩、こしょう、サフランなどを用意する。大きなスープ鍋(なべ)にタマネギ、ニンニク、香辛料、トマトを入れ、上に甲殻類のぶつ切り、筒切りにした身の堅い魚をのせてオリーブ油をかけ、塩、こしょう、サフランを入れて、材料が浸るまで水を加え強火にかける。煮立ててから身の柔らかい魚を加えて仕上げる。汁と実を別な器に盛り、汁はスープとして、実はフォークで食べる。フランスパンを厚めの輪切りにし、オリーブ油で両面を焼き、クルトンとして添える。

[小林文子]

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「ブイヤベース」の解説

ブイヤベース【bouillabaisse(フランス)】

南フランスの魚介類が豊富に入った鍋料理。種々の魚・甲殻類・貝などを主材料に、トマト・たまねぎ・にんにく・サフランなどを用いて煮る。マルセイユのものが有名。マルセイユには「ブイヤベース憲章」というマルセイユ市が定めた公認レシピがあり、使う魚介類の種類や数などにも規定がある。◇「世界三大スープ」の一つ。世界三大スープは「トムヤムクン」「ふかひれスープ」と「ブイヤベース」が通説だが、異説もある。

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百科事典マイペディア 「ブイヤベース」の意味・わかりやすい解説

ブイヤベース

フランスのプロバンス地方の鍋(なべ)料理。コチ,ホウボウ,エビ,ハマグリなどの魚介にタマネギ,ニンニク,トマトなどを配合し,白ブドウ酒をかけ,サフラン,ローリエなどで香味をつけながら煮る。
→関連項目プルニエ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブイヤベース」の意味・わかりやすい解説

ブイヤベース
bouillabaisse

南フランスの漁師町の郷土料理。魚,エビ,カニ,貝などの魚介類を材料として,オリーブ油,ニンニク,サフランなどで味と香りを出して煮たボリュームのあるスープ。通常,あらかじめ切ったパンを入れた皿に盛り,魚料理を兼ねて供される。

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栄養・生化学辞典 「ブイヤベース」の解説

ブイヤベース

 魚介類を基本に,ニンニク,タマネギ,トマト,オリーブ油などを加え,サフランで着色したスープ.

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