デジタル大辞泉 「ブーシェフル」の意味・読み・例文・類語 ブーシェフル(Būshehr) イラン南部の港湾都市。ブーシェフル州の州都。ペルシア湾に面する。18世紀前半、アフシャール朝のナーディル=シャーが軍港を建設し、ペルシア湾の海上交易の拠点となり、19世紀後半に英国の商館が置かれた。旧市街には英国風やアラブ風の街並みが残っている。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
改訂新版 世界大百科事典 「ブーシェフル」の意味・わかりやすい解説 ブーシェフルBūshehr ペルシア湾岸にあるイランの港町。人口15万0411(2003)。シーラーズの南西にあり,18世紀以前は小村にしかすぎなかったが,1734年,ナーディル・シャーがここに海軍基地を設けてから発展した。ザンド朝(1750-94)時代にはイギリス,オランダの東インド会社の事務所がバンダル・アッバースからここに移されて繁栄し,19世紀以降は対ヨーロッパ貿易の南の門戸になった。1938年,ザーグロス山脈を越えるイラン縦貫鉄道がペルシア湾岸の新興の港町バンダル・シャープール,ホラムシャフルまで延長されるとその重要性は衰えた。執筆者:坂本 勉 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブーシェフル」の意味・わかりやすい解説 ブーシェフルぶーしぇふるBūshehr イラン南部、ブーシェフル州の州都。ペルシア湾に臨む港湾都市。人口14万3641(1996)、22万3504(2016センサス)。18世紀前半、海軍基地として建設され、以後、ペルシア湾海上貿易の中心として、とくにイギリスとの関係が深まるに伴って発展した。1938年、イラン縦貫鉄道が現在のバンダル・ホメイニまで敷設されると、その地位を奪われた。[香川優子] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
百科事典マイペディア 「ブーシェフル」の意味・わかりやすい解説 ブーシェフル イラン南部,ペルシア湾に臨む港湾都市。気候は暑く湿度が高い。シーラーズと道路で連絡し,その外港となっている。19世紀後半に英国の商館が建設され,一時は英国の総領事が湾内の政治的利益を守るために置かれていた。19万5222人(2011)。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報