プリトヴィッチェ湖群国立公園(読み)プリトヴィッチェこぐんこくりつこうえん

世界遺産詳解 の解説

プリトヴィッチェこぐんこくりつこうえん【プリトヴィッチェ湖群国立公園】

1979年に登録、2000年に登録内容が変更された世界遺産(自然遺産)。クロアチア中西部、ボスニア・ヘルツェゴビナ国境に近いプリトヴィチェ湖群市にある国立公園である。公園内には、滝で結ばれた階段状に並ぶ16の美しい湖が独特の景観をつくっている。湖群がある一帯は石灰岩地域になっており、これが独特の景観をつくりだした要因である。16の湖を区切っているのは、川の水に含まれる高濃度の炭酸カルシウムで生まれた石灰華で、これが湖の階段を形成し、プリトヴィッチェ川は標高639mから150mまで、およそ8kmにわたって南北方向に並ぶ湖の階段を滝となって流れ落ち、次々と湖を経由しながら、コラナ川に至る流れをつくり出している。また、これらの16の湖は、エメラルドグリーンの独特の色の湖水をたたえている。こうした独特の景観は、ユーゴスラビア内戦によって、自然への直接的な被害はないものの、潜在的な危機の状態にあるとされ、一時は危機遺産リストに登録されるほどの状況になったが、1997年に削除され、2000年には登録範囲が拡大された。この湖群の周辺は、ナラトウヒモミなどからなる豊かな森林地帯で、ヨーロッパ種のヒグマオオカミワイルドキャットなどの稀少な哺乳動物のほか、ワシミミズクオオライチョウをはじめとして126種の鳥類が生息している。◇英名はPlitvice Lakes National Park

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

百科事典マイペディア の解説

プリトヴィッチェ湖群国立公園【プリトヴィッチェこぐんこくりつこうえん】

プリトビツェ湖国立公園

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