日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホットドッグ」の意味・わかりやすい解説
ホットドッグ
ほっとどっぐ
hot dog
フランクフルトソーセージをさす場合と、このソーセージをロールパンに挟んだサンドイッチをさす場合がある。日本では、細長いロールパンに深い切れ目を入れてバターや練りがらしを塗り、ウインナーソーセージ、酢漬けキャベツを挟んで天火で温めたものをいう。1900年、アメリカの野球場でフランクフルトソーセージを詰めたサンドイッチが初めて売られたとき、ドーガンT. A. Dorganという漫画家が、胴の長いダックスフント犬に似ているというのでホットドッグと命名したといわれる。ドイツ語ではサンドイッチをベレークテス・ブレーチヒェンbelegtes Brötchenといい、ベレーゲンbelegenという語には「雌に雄をかける」という意味もあるので、パンはフェミニン、肉はマスキュリンという性的表現として、ホットという語が使われていると思われる。からしなどの調味料や温かいソーセージも、ホットというイメージにふさわしい。
[阿久津正蔵]