ホワイトゴールド(読み)ほわいとごーるど(英語表記)white gold

翻訳|white gold

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホワイトゴールド」の意味・わかりやすい解説

ホワイトゴールド
white gold

ニッケル亜鉛などの添加で白色化した金合金。用途は金と同じで,美術工芸品,各種装身具,通信機器用電気接点,歯科合金など。製品品位は金のカラットWGを付し,14金なら K14WGと刻印する。普通品はニッケル 10~25%,亜鉛1~5%,ほかに若干の銀,銅などを加えたもので,10~18金の各種がある。ニッケルは金と固溶体をつくって硬化し,低温では析出硬化があって一層強度を増す。その効果は白金族元素添加の場合さらに著しく,特に耐食・耐摩耗を要する歯科用には,白金加金といって白金,パラジウムなどを添加する。組成例は,金 55~70%,銀5~15%,白金6~16%,銅 10~15%の程度で,引張り強さ 590~980MPaに達する。亜銅や銅の添加は融点を下げ鋳造性をよくするためである。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホワイトゴールド」の意味・わかりやすい解説

ホワイトゴールド
ほわいとごーるど
white gold

白金の代用として装飾用や歯科用に用いられるニッケル、銅、亜鉛を含む金合金で、銀白色。金に白金、パラジウム、銀を加えた高級歯科合金もホワイトゴールドとよぶ。18カラットホワイトゴールドの組成例は、金75%、ニッケル14%、銅8%、亜鉛3%。この合金は高温では均質であるが、低温では規則格子変態や析出などでもろくなるので熱処理を行って加工性を改善する。

[阿座上竹四]

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