ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホームステッド法」の意味・わかりやすい解説
ホームステッド法
ホームステッドほう
Homestead and Exemption Laws
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1862年にアメリカ合衆国で、公有地の無償交付を要求する西部の農民の声にこたえて制定された自営農民育成のための法律。自営農地法とも訳される。その内容は、一家の家長または21歳以上の合衆国市民、あるいは市民たらんとする者に対し、160エーカー(約65ヘクタール)の公有地の占有権を認めるというもの。ただし、5年間はその地に居住し、土地を開墾整備しなければならない、という条件がついている。若干の手数料を支払うだけで農家一家族が自立するに足る面積の土地を無料で払い下げるという同法の制定により、農民の西部への移動は大いに促進された。しかし反面、法律の抜け穴を巧みに利用して、不動産業者が不当な利益をむさぼり、自営農民育成という所期の目的は十分に達成されたとはいえなかった。
[平野 孝]
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