ブラジル南部,リオ・グランデ・ド・スル州の州都。グアイバ川の左岸に位置している。人口144万0939(2005)。1740年代の初め,ブエノス・アイレスを拠点とするスペイン人に対するブラジル植民地南部の防衛を目的に,アゾレス諸島から家族移民を誘致して周辺地域に入植させたため,当初ポルト・ドス・カザイス(夫婦の港)と呼ばれ,ついで1773年〈愉快な港〉を意味する現在の名になった。湖や河川を通じて外洋と内陸地方との連絡を支配できる戦略的位置にあるため,当初からブラジル南部の中心的都市であった。農牧業地帯の中心都市,輸出入センターとして,農産物加工,輸送機械,冶金などの工業,商業,金融などが発展し,近年人口と都市区域の急速な拡大が見られる。同市に接するジャクエー川流域は鉄道,道路が整備され,カシアス・ド・スル,ノバ・アンブルゴなどの都市を含む工業地帯として発展しつつある。
執筆者:山田 睦男
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ブラジル南部、リオ・グランデ・ド・スール州の州都。人口は136万0590(2000)。サン・パウロ以南のブラジルの経済中心地をなす。パトス湖の北部、グアイーバ川とよばれる入り江の東岸の丘陵地に位置し、急坂の多い街路が特徴的である。ドイツ人をはじめヨーロッパ系住民が多い。都心部には高層ビルが林立し南アメリカでも有数の近代都市である。1772年に建設され、パンパの草原地帯の北端をなす豊かな農牧地帯であるガウシャ草原を後背地として発展した。カノアス、ノボ・アンブルゴなど周辺13の行政地域をあわせて、人口300万人にも及ぶ大都市圏を形成し、製靴などの皮革工業、大豆油、ワイン製造などの食品工業、繊維工業など、後背地の産物を原料とした工業や金属、石油精製などの工業が発達している。重要な港湾都市でもあるが湾内が浅く、1万トン以上の船舶の寄港が不可能なため、港湾貨物取扱量では州内のリオ・グランデ(パトス湖の出口)やトラマンダイ(原油輸入港)に次ぐ。
[松本栄次]
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