マグニトゴルスク(読み)まぐにとごるすく(英語表記)Магнитогорск/Magnitogorsk

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マグニトゴルスク」の意味・わかりやすい解説

マグニトゴルスク
まぐにとごるすく
Магнитогорск/Magnitogorsk

ロシア連邦西部、チェリャビンスク州の都市。ウラル地方にロシア革命後つくられた重工業都市である。人口42万8100(1999)。ウラル山脈南部東麓(とうろく)、ウラル川岸辺に位置する。ソ連の東部開発政策により誕生し、1929年より地元のマグニトナヤ山の磁鉄鉱を原料とする製鉄工場が建設されたのが始まりで、その後、鉄鋼業の拡大と建設資材(セメント、ガラス)工業の発展により大都市に成長した。今日もロシアの主要な鉄鋼生産地の一つであるが、地元の鉱石がなくなってきたので、カザフスタン鉄鉱石を輸入している。また、原料炭はカラガンダ炭を使用している。鉱業大学、冶金(やきん)大学、教育大学が置かれ、空港もある。

[中村泰三]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マグニトゴルスク」の意味・わかりやすい解説

マグニトゴルスク
Magnitogorsk

ロシア中西部,チェリャビンスク州の都市。州都チェリャビンスクの南西約 250km,ウラル山脈南部東麓にあり,ウラル川にのぞむ。市の東にあるマグニトナヤ山の磁鉄鉱の開発に伴い,1929年製鉄所が建設されたことに始る。その後同製鉄所は数回にわたり拡張され,現在年産 1000万t以上の粗鋼生産力をもつ大製鉄所に発展,市はロシア屈指の鉄鋼生産中心地となっている。マグニトナヤ鉱山の鉱石は枯渇しつつある。鉄鋼業のほかに,鉱山設備修理,セメント,ガラスなどの工業が立地する。鉱山・冶金大学,教育大学がある。チェリャビンスクと鉄道,ハイウェーで連絡。空港もある。人口 40万8401(2010)。

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