まてば椎(読み)マテバシイ

デジタル大辞泉 「まてば椎」の意味・読み・例文・類語

まてば‐しい〔‐しひ〕【まてば椎】

ブナ科の常緑高木。九州以南の海岸近くに生え、高さ約10メートル。葉は長倒卵形で厚く、裏面褐色。6月ごろ、雄花穂と雌花穂とを上向きにつける。実はどんぐりで、あく抜きをせずに食べられる。防風林・都市緑化樹にも用いられる。さつまじい。まてばがし。まてがし。
[類語]

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精選版 日本国語大辞典 「まてば椎」の意味・読み・例文・類語

まてば‐しい‥しひ【まてば椎】

  1. 〘 名詞 〙 ブナ科の常緑高木。関東南部以西の本州、四国、九州の海沿いに野生し、防風林や庭木ともされる。高さ六~一〇メートル。枝には葉が多く繁り、樹姿はまるくこんもりしている。葉は倒卵形か長楕円形で長さ一〇~二〇センチメートル。雌雄同株初夏葉腋から黄褐色の単性花穂を出す。果実は楕円形の堅果で長さ二・五センチメートル内外で、かわら状にならんだ小さな鱗片におおわれ皿状の殻斗にのっている。果実は食べられ、材は建築・器具用。まてがし。まてばがし。またじい。さつましい。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「櫟香椎、真手葉椎、大小柑子、金柑」(出典:謡曲・通小町(1384頃))

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