日本大百科全書(ニッポニカ) 「マランタ」の意味・わかりやすい解説
マランタ
まらんた
[学] Maranta
クズウコン科(APG分類:クズウコン科)マランタ属の総称。多年草。熱帯アメリカに約20種分布する。同じくクズウコン科のカラテア属とともに美しい色彩、模様の葉を観賞するため栽培される。葉は根際(ねぎわ)から出るものと、茎から出るものがある。本属の代表種クズウコンは英名をアロールートarrowrootといい、根部の塊茎からデンプンをとることでよく知られるが、観賞用としては、葉に白斑(はくはん)が入るフイリクズウコンがある。このほかにモンヨウショウは楕円(だえん)形の葉に大きな斑紋が入り、小鉢仕立てで人気がある。またエリスロネウラ種は葉脈が赤く、美しい。栽培は温室か室内の明るい日陰で行い、夏は乾燥しないようにする。越冬温度は10~12℃以上。繁殖は5~6月、株分けで行う。
[坂梨一郎 2019年6月18日]