カラテア(読み)からてあ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カラテア」の意味・わかりやすい解説

カラテア
からてあ
[学] Calathea

クズウコン科(APG分類:クズウコン科)の観葉植物。和名ヒメバショウ。マランタ属と同じく葉の美しい色彩と模様を観賞する。この両属はよく混同されるが、花の構造が異なることで区別される。熱帯アメリカを中心にアフリカに100種以上分布する。代表的品種に次のようなものがある。ランシフォリアはこれまでインシグニスとよばれたもので、葉は細長く直立し、濃緑の矢羽根模様が入り、裏面は暗赤紫色。レオパルディーナは淡緑色、長楕円(ちょうだえん)形の葉に濃緑の矢羽根模様が入り、さらに光沢があり、ビューグの名でもよばれる。マコヤナの葉は広楕円形で、表面は淡黄緑色で、ここに濃緑の斑紋(はんもん)が矢羽根状に入り、裏面は紫紅色で表面と同じ模様。ロゼオリネアータは細長い葉に赤みのある線状模様が入る。サンデリアーナは丸みのある葉に同じような模様が入り、いずれも葉裏は暗赤紫色である。このほかゼブリナは大形で長楕円形の葉の表面がビロード状で、暗緑色の矢羽根模様が入る。これと近似の属にクテナンテ、ストロマンテなどがある。栽培は、温室か室内の明るい日陰に置き、冬は12~15℃以上を保ち、すこし湿りぎみに管理する。繁殖は6~7月株分けによる。

[坂梨一郎 2019年6月18日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カラテア」の意味・わかりやすい解説

カラテア
Calathea

クズウコン科の多年草。熱帯アメリカ (ブラジル) 原産で,多く種類が知られている。葉の支脈に沿って斑紋や色彩の違った斑 (ふ) が入り,美しいものが多い。日本ではトラフヒメバショウ C. zebrinaゴシキヤバネバショウ C. makoyanaなど約 30種が観葉植物として栽培されている。園芸界ではマランタの名で呼ばれることもある。

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