ビブラフォン(その他表記)vibraphone

翻訳|vibraphone

デジタル大辞泉 「ビブラフォン」の意味・読み・例文・類語

ビブラフォン(vibraphone)

鉄琴一種。音板の下に共鳴管内の空気振動させる小さな電動ファンがあり、音の余韻ビブラートがかかる。バイブラフォン

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精選版 日本国語大辞典 「ビブラフォン」の意味・読み・例文・類語

ビブラフォン

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] vibraphone ) 鉄琴の一種。鉄製の鍵板を木琴に似た形状並べ、各鍵板の下の各共鳴管上部にファンをとりつけ、モーターで回転させて、余韻を長く震わせながら保つようにした打楽器バイブ

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改訂新版 世界大百科事典 「ビブラフォン」の意味・わかりやすい解説

ビブラフォン
vibraphone

鉄琴の一種。バイブラフォンともいう。1916年アメリカ・リーディ社のウィンターホフH.Winterhoffは鋼質音板が木質音板より余韻が長いことに着眼し,調律された鋼鉄鍵盤を木琴のように並べ,その振動の振幅を変える楽器を考案した。当時は音板の下に2列に並べた共鳴管を交互に上下させるだけのものであったが,後にディーガンJ.C.Deaganにより今日のように改良された。これはアルミニウム合金製音板の下に取り付けられた各共鳴管上部に小型回転円盤を取り付け,それをモーターで回転させることにより共鳴管を開閉し音を揺らせる。この円盤の回転速度は緩急自在で,音の高さ,音量音質に微妙な変化を与える。音域はヘ音から3オクターブ。音板は幅37~57mm,長さ190~365mm,厚さ13mm,裏側はアーチ形。共鳴管の効果は大きく,管全開,無回転の場合イ音の減衰時間は40秒,2点イ音は24秒。音を切分するためにペダルダンパーが取り付けられている。通常ジャズに使用されるが,静かで透明度の高い音色のため,近年は教会音楽にまで使用される。
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百科事典マイペディア 「ビブラフォン」の意味・わかりやすい解説

ビブラフォン

体鳴楽器。鉄琴の一種で,両手に持った桴(ばち)で演奏。バイブラフォン,略してバイブともいう。各音板の下に電動ファンを回転させ,その下に共鳴管をつけることによってビブラートのついた豊かな余韻が得られ,名称もビブラートに由来。通常の鉄琴やマリンバより長く音を持続でき,音高や音質も微妙に変化させられるため,従来の旋律打楽器にない特有の表情が生まれる。1916年に米国で考案されて以来ダンス音楽やジャズで盛んに使われ,L.ハンプトンらの名手が登場。クラシック系統でもベルクオペラ《ルル》(1935年)などを先駆に,ブーレーズの《ル・マルトー・サン・メートル》などの見事な用例が知られている。

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音楽用語ダス 「ビブラフォン」の解説

ビブラフォン[vibraphone]

鉄琴に類する打楽器。金属の音板が、ピアノの鍵盤の位置と同じように配され、各音板の下には共鳴管が付けられている。共鳴管に付けられた電動ファンによって、音の余韻にビブラートがかかり、この楽器独特の音色を生み出す。このファンは、共鳴管の中で1本の軸に配列された金属の円板で、モーターにより回転させる。中央下部のペダルにより余韻をコントロールできる。先がフェルトやゴムなどの柔らかい素材でできているバチを両手に持って金属の音板を打つので、共鳴の作用が大きく、余韻が長いので、マリンバのように同音連打する必要がない。

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世界大百科事典(旧版)内のビブラフォンの言及

【電気楽器】より

…演奏機構面のみに応用している例として,送風用モーター,ストップ機構,ストップ配合の記憶装置などに電力を用いているパイプ・オルガンが代表的である。音に変化を与えるため補助的に応用している例としては,音板の下の共鳴パイプにモーターで回転するファンを取り付けてトレモロ効果を得ているビブラフォンがあげられる。振動を電気振動に変換して電子回路で音色を合成してスピーカーから発音させるものとしては,スチール弦の振動を電磁的に電気振動に変換しているエレクトリック・ギター,弦を打つ音をマイクで電気振動に変えたり,金属片を打った振動を静電的に電気振動に変える電気ピアノなどがある。…

※「ビブラフォン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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