翻訳|vibraphone
鉄琴の一種。バイブラフォンともいう。1916年アメリカ・リーディ社のウィンターホフH.Winterhoffは鋼質音板が木質音板より余韻が長いことに着眼し,調律された鋼鉄鍵盤を木琴のように並べ,その振動の振幅を変える楽器を考案した。当時は音板の下に2列に並べた共鳴管を交互に上下させるだけのものであったが,後にディーガンJ.C.Deaganにより今日のように改良された。これはアルミニウム合金製音板の下に取り付けられた各共鳴管上部に小型回転円盤を取り付け,それをモーターで回転させることにより共鳴管を開閉し音を揺らせる。この円盤の回転速度は緩急自在で,音の高さ,音量,音質に微妙な変化を与える。音域はヘ音から3オクターブ。音板は幅37~57mm,長さ190~365mm,厚さ13mm,裏側はアーチ形。共鳴管の効果は大きく,管全開,無回転の場合イ音の減衰時間は40秒,2点イ音は24秒。音を切分するためにペダルダンパーが取り付けられている。通常ジャズに使用されるが,静かで透明度の高い音色のため,近年は教会音楽にまで使用される。
執筆者:有賀 誠門
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…演奏機構面のみに応用している例として,送風用モーター,ストップ機構,ストップ配合の記憶装置などに電力を用いているパイプ・オルガンが代表的である。音に変化を与えるため補助的に応用している例としては,音板の下の共鳴パイプにモーターで回転するファンを取り付けてトレモロ効果を得ているビブラフォンがあげられる。振動を電気振動に変換して電子回路で音色を合成してスピーカーから発音させるものとしては,スチール弦の振動を電磁的に電気振動に変換しているエレクトリック・ギター,弦を打つ音をマイクで電気振動に変えたり,金属片を打った振動を静電的に電気振動に変える電気ピアノなどがある。…
※「ビブラフォン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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