マイロナイトともよぶ。動力変成作用をうけて変形し再結晶した岩石の総称。地下のやや深い所で剪断(せんだん)変形をうけた岩石は延性的に変形し,破壊や断層による変形は少なくなる。延性的に変形するとき,岩石の鉱物組成はほとんど変化しないが,その組織,とくに結晶粒の大きさと形が著しく変化する。花コウ岩に似た岩石では石英粒は小さくなり,かつ伸長することが多いが,長石粒は周囲がこわれたり,またはそのまま残る。ミロナイトはやや温度が低い変成作用を同時にうけることが多く,変形にともない鉱物と鉱物が反応して新しい鉱物組成になることもある。地下の浅い所で動力変成作用をうけるとカタクラサイトcataclasiteという岩石になる。
執筆者:鳥海 光弘
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…このとき岩石はその元来の組織をくずし,多くは細粒の結晶の集合体となり,また一部の鉱物は引き伸ばされる。このようにしてできた岩石をミロナイトと呼んでいる。中央構造線北側の鹿塩ミロナイトは有名である。…
※「ミロナイト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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