日本大百科全書(ニッポニカ) 「シャーベット」の意味・わかりやすい解説
シャーベット
しゃーべっと
sherbet
果汁を主材料として砂糖、香料、そのほか牛乳や卵白、ゼラチンなどを加えて凍らせたものを一般にシャーベットという。食品の分類上は氷菓で、材料に牛乳や生クリームなどを用いたものでも使用量が少ないので乳製品としては扱われない。シャーベットの語源はアラビア語で飲み物の意味のshabãt。トルコ、イタリアを経て16世紀にフランスに伝わったといわれている。フランス語ではソルベsorbetといい、リキュールなどの洋酒を果汁に加えて、一部液体が残るように凍らせた飲み物も意味する。フランス料理では食事中の口直しとしてアントレ(メインの肉料理)のあとに供される。果汁に水、甘味料、酸味料を加えて凍らせただけの口あたりの固いものと、卵白やゼラチン、クリームを加えて泡立て、滑らかな感触にしたものとがある。家庭でつくる場合、好みの果汁に水やワイン、砂糖、レモン汁などで味をととのえ、湯煎(ゆせん)で溶かしたゼラチン液、または泡立てた卵白を加えて容器に入れてフリーザーで凍らせる。ほぼ凍ったら、スプーンでほぐすようにかき混ぜて、ふたたび凍らせる。
[河野友美・山口米子]