メテオール号(読み)めておーるごう(英語表記)Meteor

日本大百科全書(ニッポニカ) 「メテオール号」の意味・わかりやすい解説

メテオール号
めておーるごう
Meteor

(1)ドイツの海洋観測艦。1915年建造。排水量1150トン、乗組員114名、科学者10名。旧ドイツ海軍水路部の所属で、軍艦を改装したもの。当時の最新式の装備、海洋測器を取り付け、艦長シュピース、隊長メルツ(のちデファントに交代)の下、南大西洋海洋大探検(1925~1927)などを行った。観測の成果は、デファントが編集主幹となって16巻にまとめ、1932年から第二次世界大戦中の中断を経て1963年に完結した『メテオール報告』として刊行された。同書は海洋物理学の古典として評価されている。

(2)前者の名を受け継いだドイツ連邦共和国の海洋観測船。1964年建造。排水量2615トン、長さ82メートル、幅13.5メートル、乗組員55名、科学者10名。最新の海洋・海洋気象観測設備と10の研究室を有し、ハンブルクのドイツ水路研究所に所属する。大西洋、インド洋とそれらの付属海の観測に活躍している。

[半澤正男]

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