メルファラン製剤（読み）メルファランセイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版

メルファラン製剤

製品名
アルケラン（アスペンジャパン）

　多発性骨髄腫によるさまざまな症状をやわらげる目的で用いられます。

①発疹ほっしんなどの過敏症状が現れることがあります。過敏症状が現れたときは服用を止め、すぐ医師に報告してください。

②白血球減少・汎はん血球減少・血小板減少などの骨髄抑制、ショック、アナフィラキシー、重い肝障害、黄疸おうだん、溶血性貧血、間質性肺炎、肺線維症が現れることがあります。こうした症状が現れたときは、すぐ医師に報告してください。

　また、吐き気・嘔吐おうと、下痢、食欲不振、かゆみ、発熱、脱毛、肝機能障害などが現れることがあります。〔「副作用と対策」参照〕。

①錠剤です。1日1回服用するときは用法・用量など医師・薬剤師の指示をきちんと守り、自分かってな判断で中止したり、あるいは増量・減量しないでください。

②これまでにこの薬で重い過敏症状をおこしたことのある人は、使用できません。

③白血球数が1μL（マイクロリットル：100万分の1リットル）当たり2000以下、血小板数が1μL当たり5万以下に減少している人には、この薬は使用できないことになっています。

④ほかの化学療法剤を使用中または使用直後の人、放射線を照射中または照射直後の人、感染症にかかっている人、腎機能障害、尿毒症のある人などは、重い副作用が現れることがあるので、使用にあたって注意が必要です。

⑤妊婦、現在妊娠している可能性のある人は、使用できないことがあります。

　また、母乳で授乳中の人は、服用によって成分が乳汁中に分泌されて乳児に悪影響を与えるので、母乳による授乳を中止してください。

⑥副作用の出現を早期に発見するため、血液検査、肝機能検査、腎機能検査などいろいろな検査を頻繁に行う必要があります。医師から指示された検査は、めんどうがらずに必ず受けてください。

出典　病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版