ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メンデス」の意味・わかりやすい解説
メンデス
Mendes, Sam
イギリスの映画監督,舞台演出家。ケンブリッジ大学在学中に学内で劇団を結成,1987年に英文学科を首席で卒業し,チチェスター・フェスティバル劇場に所属。ジュディ・デンチ主演のアントン・チェーホフ作『桜の園』を演出して頭角を現し,ロイヤル・シェークスピア劇団(→ロイヤル・シェークスピア劇場)などの演出家として活躍した。ミュージカル『キャバレー』Cabaret(1993),テネシー・ウィリアムズの戯曲『ガラスの動物園』The Glass Menagerie(1995)の演出で名声を博した。1998年には『キャバレー』とウィリアム・シェークスピア劇『オセロ』Othelloのニューヨーク公演でも成功を収め,舞台を見たスティーブン・スピルバーグから映画『アメリカン・ビューティー』American Beauty(1999)の脚本を託されることとなった。この作品がアカデミー賞作品賞に輝き,メンデスはゴールデングローブ賞とアカデミー賞の監督賞を受賞した。2002年シェークスピアの『十二夜』Twelfth Nightとチェーホフの『ワーニャ伯父さん』の舞台を演出。その後は映画『ロード・トゥ・パーディション』Road to Perdition(2002),『ジャーヘッド』Jarhead(2005),『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』Revolutionary Road(2008),『お家(うち)をさがそう』Away We Go(2009),『007 スカイフォール』Skyfall(2012)などを監督。2000年,演劇界への貢献を評価されて大英帝国三等勲功章 CBEに叙せられた。
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