もつ料理(読み)モツリョウリ

デジタル大辞泉 「もつ料理」の意味・読み・例文・類語

もつ‐りょうり〔‐レウリ〕【もつ料理】

臓物ぞうもつ料理」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「もつ料理」の意味・読み・例文・類語

もつ‐りょうり‥レウリ【もつ料理】

  1. 〘 名詞 〙 鳥獣臓物を調理した料理

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改訂新版 世界大百科事典 「もつ料理」の意味・わかりやすい解説

もつ料理 (もつりょうり)

内臓料理のことで,〈もつ〉は臓物の略。ただし,食肉以外の可食部分で,通常は内臓とはいわない脳,舌,足,尾などを使うものをこの名で呼ぶこともある。内臓類は栄養価が高く,独特な味わいがあるので,欧米諸国では,苦みの強い胆囊や鳥類肺臓などを除いて,牛,豚,羊,子牛,子羊,鶏などの内臓のほとんどを食べている。内臓料理をつくる際の注意としては,まず腐敗が早いので,色,つやのよい新鮮なものを選び,買ってきたものは早く使いきるようにすることである。また全般的に特有の臭みがあるので,流水や塩水にさらしたり,ゆでたりして血抜きをし,あるいは牛乳につけるなどの下調理をする必要がある。

 部位別にみると,肝臓レバー)は子牛,鶏,豚のものがよく用いられる。血抜きして薄い膜をはがし,薄切りにしてバターでソテーにしたり,子牛の場合は丸ごと蒸し煮,豚はレバーペーストなどにする。腎臓キドニー)は,とくに子牛のものが柔らかく,くせがない。まわりを包んでいる脂身ケンネ脂)と中心に入りこんでいる脂身を取り除き,丸のまま,あるいは薄切りにしてソテーや串(くし)焼き,またパイに入れたりする。胃はおもに牛のものを用いる。牛の四つの胃は,それぞれ形が違うが,いずれも水にさらして下ゆでしたあと,煮込みやソテーなどにする。脳は子牛と子羊のものがよい。乳白色で柔らかく,表面に血が付着しているので水にさらして血抜きし,ブーケガルニ,塩,酢などとともにゆでたあと,ムニエル,フライなどにする。胸腺は,子牛と子羊にしかなく,柔らかくてくせが少ない。水にさらしたあと下ゆでして表面の脂や膜を除き,ソテーや蒸し煮などにする。このほか,豚や羊の腸をソーセージなどに用いたりする。
焼鳥
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「もつ料理」の意味・わかりやすい解説

もつ料理
もつりょうり

獣鳥魚類の内臓,すなわち臓もつを使った料理の総称。臓もつは良質蛋白質,ミネラルなどを多く含み,栄養的にすぐれ,ことにレバー (肝臓) はビタミンA・D,ナイアシンも豊富である。しかし特有の臭みがあるので,十分に水洗いをして血抜きをし,味つけを濃くして用いる。また酵素を多く含むため,腐敗しやすいので,新鮮なうちに利用することが大切である。

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