モロン(英語表記)Morón

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モロン」の意味・わかりやすい解説

モロン
Morón

ベネズエラ北部,カラボボ州北西部の都市。首都カラカスの西約 150km,カリブ海沿岸の狭い海岸平野にある新興工業都市。 1950年,同国の石油産業から得られる利権料と税金を財源として国内工業を開発するため,原料 (石油,天然ガス,岩塩硫黄,リン酸塩) が得やすく,人口集中地区に近く,また東約 30kmには同国の主要港プエルトカベヨがあるという地の利を得た市が選ばれ,ベネズエラ石油化学公社により大規模な石油化学工場が建設された。その発展に伴って当初 1000人あまりであった人口も次第に増加。同工場は現在石油精製施設をもつほか,合成ゴム,洗剤プラスチック薬品,ナイロン,カセイソーダ,塩素アンモニア,尿素,殺虫剤除草剤爆薬肥料などを製造。人口5万 7200 (1990推計) 。

モロン
Morón

アルゼンチン中部,ブエノスアイレス州北東部の都市。首都ブエノスアイレスの西郊にあり,ブエノスアイレス大都市圏の一部をなす。 16世紀にさかのぼる古い町で,現在,園芸,農業 (穀物アルファルファ) ,牧畜が盛んな農業地帯を背後に控え,その商工業中心地として発展しており,食肉乳製品缶詰,なめし皮などの工業がある。周辺一帯を含めたモロン地区の人口 64万 1541 (1991推計) 。

モロン
Morón

キューバ中部の都市。シエゴデアビラ北北東約 30km,大西洋岸に広がる湿地帯にあり,レチェ湖の南に位置する。周辺の農業地帯の中心地で,サトウキビ,タバコ,カカオ,コーヒー,果実,家畜,木材の集散,加工が行われる。付近にアスファルト,クロム鉄鉱の鉱床がある。人口4万 7733 (1989推計) 。

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