ヤマモモ科(読み)やまももか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤマモモ科」の意味・わかりやすい解説

ヤマモモ科
やまももか
[学] Myricaceae

双子葉植物、離弁花類常緑高木または低木。葉は互生し、単葉で腺点(せんてん)がある。花は短い穂状花序をなし、単性まれに両性雄花は1枚の包葉と2枚の小包葉に包まれて数本の雄しべがあるが、多くは小包葉を欠く。雌花は1枚の包葉と2枚の小包葉の中に、1本の雌しべがある。果実は核果または翼果。北半球熱帯から亜寒帯に広く分布し、3属約50種知られ、日本にはヤマモモヤチヤナギが分布する。

山崎 敬 2020年2月17日]

 APG分類でもヤマモモ科とされる。2018年のデータでは世界に3属約50種が知られ、日本にはヤマモモとヤチヤナギがみられる。

[編集部 2020年2月17日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤマモモ科」の意味・わかりやすい解説

ヤマモモ科
ヤマモモか
Myricaceae

双子葉植物クルミ目の1科。熱帯から周極地方まで世界のほぼ全域に分布し,3属約 50種がある。高木または低木で,葉は通常互生し,ときに枝先に輪生状に集る。花は単性花で,雌雄異株または同株につく。花序はいわゆる尾状花序で,雌雄花序とも花被のない裸花が多数,密に集る。雄花のおしべは通常4本前後,雌花のめしべは1本で2裂した柱頭がある。果実は小核果であるが,1花序分が集合果となることもある (ヤマモモ〈山桃〉など) 。植物体全体に油点があり香気をもつものが多い。日本では暖地の照葉樹林中にヤマモモが自生し果実は食用となる。また,高地湿地にはヤチヤナギ (谷地柳)が群生する。

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