ラウレル(その他表記)Jose Paciano Laurel

改訂新版 世界大百科事典 「ラウレル」の意味・わかりやすい解説

ラウレル
Jose Paciano Laurel
生没年:1891-1959

日本占領下フィリピン共和国大統領法学者。ライシアム大学創設者。ルソン島南部のバタンガス州タナウアン町出身。国立フィリピン大学で法学を修めた後,イェール大学の国費留学生として留学,法学博士学位を得た。帰国後内務次官を経て32歳の若さで内務大臣となったが,総督L.ウッドの独裁的統治に抗議して辞職,いちやく民族主義者の名声をあげた。1925年に上院議員として政界入り。35年以降日本占領時までは最高裁判所陪席判事。38年に東京大学から法学博士の名誉学位を受けた。日本占領下でフィリピン行政委員会の司法委員,内務委員を務め,43年10月フィリピン共和国大統領に任命された。戦後の48年1月に大統領特赦で対日協力の罪を免ぜられ,51年上院議員に最高点当選を果たした。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラウレル」の意味・わかりやすい解説

ラウレル
Laurel, José Paciano

[生]1891.3.9. 南ルソン
[没]1959.11.6. マニラ
フィリピンの政治家。 1915年フィリピン大学卒業,20年エール大学で学位取得。 25年フィリピン議会上院議員に選ばれ,内務長官,36年最高裁判事を経て,第2次世界大戦中,日本軍占領下でフィリピン大統領をつとめた (1943~45) 。戦後反逆罪に問われたが,48年大赦令で放免。 49年の大統領選挙に国民党候補として出馬自由党の E.キリノ敗退。 51年上院議員,R.マグサイサイ大統領擁立に努力し,同大統領就任後,54年の対日賠償交渉団首席全権,55年には経済使節団を率い,対米経済関係改善のための協定交渉にのぞみ,ラウレル=ラングレー協定を締結。 57年引退。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラウレル」の意味・わかりやすい解説

ラウレル
らうれる
Jose P. Laurel
(1891―1959)

フィリピンの政治家。ルソン島バタンガス州生まれ。1915年フィリピン大学、1920年アメリカのエール大学でそれぞれ法学を修める。1925年上院議員、1934年制憲議会議員を経て1936年最高裁判事。その反米姿勢が評価され日本軍政下の1943~1945年大統領に就任。1946年対敵協力者として訴追されたが、1948年恩赦を受けた。翌1949年大統領選に出馬し、キリノに敗れる。1954年日比賠償会議首席代表。1955年米比通商協定改定(ラウレル‐ラングレイ協定)に署名した。

[黒柳米司]

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百科事典マイペディア 「ラウレル」の意味・わかりやすい解説

ラウレル

フィリピンの政治家。内務長官,上院議員,最高裁判事を歴任。第2次大戦中は対日協力政権の大統領。戦後大赦で対日協力の戦犯を免れ,1949年大統領選挙にナショナリスタ党から出馬。対日賠償交渉団首席代表にもなった。
→関連項目大東亜会議

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「ラウレル」の解説

ラウレル Laurel, Jose Paciano

1891-1959 フィリピンの政治家。
1891年3月9日生まれ。1919年アメリカのエール大に留学。帰国後,内務長官,上院議員,最高裁陪席判事などを歴任。第二次大戦の開戦で日本占領下のフィリピン行政委員会の委員となり,1943年日本軍により樹立されたフィリピン共和国の大統領となる。戦後,特赦により対日協力の罪を免じられ,のち上院議員。1959年11月6日死去。68歳。フィリピン大卒。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ラウレル」の解説

ラウレル
Jose Paciano Laurel

1891~1959

フィリピンの政治家。太平洋戦争で日本軍の占領下に,大統領(在任1943~45)になった。戦後,戦犯の罪に問われたが,まもなく政界に復帰し,54年対日賠償交渉団首席代表などを務めた。

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367日誕生日大事典 「ラウレル」の解説

ラウレル

生年月日:1891年3月9日
フィリピンの政治家,大統領(1943〜45)
1959年没

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