リグリア(読み)りぐりあ(英語表記)Liguria

日本大百科全書(ニッポニカ) 「リグリア」の意味・わかりやすい解説

リグリア
りぐりあ
Liguria

イタリア北西部の州。面積5413平方キロメートル、人口156万0748(2001国勢調査速報値)。ジェノバ、サボーナ、ラ・スペツィア、インペリアの4県からなり、州都はジェノバ。マリッティメ・アルプス(海岸アルプス)山脈とリグリア・アペニン山脈の南斜面に位置する山がちの州。ジェノバ湾に面する海岸はリビエラとよばれ、国際的観光・保養地となっている。ロンバルディアピエモンテという大工業地帯を後背地に有するイタリア最大の港湾都市ジェノバを擁し、製鉄、化学、造船、精油などの重化学工業が発達。またカーネーションやバラなど花の栽培も盛んである。フランスとの国境近くのグリマルディには、旧石器人の生活の痕跡(こんせき)を残すバルツィ・ロッシBalzi Rossiの洞窟(どうくつ)がある。新石器時代には地中海人種の一派リグリの定住地であったことが確認されている。紀元前2世紀ローマ人に占領され、12世紀~1797年にはジェノバの影響下に置かれていた。その後、短期間のリグリア共和国時代を経て、1815~61年サルデーニャ王国に属した。

[堺 憲一]

世界遺産の登録

リグリア州に点在する村、集落小島が1997年、ユネスコ国連教育科学文化機関)により「ポルトベネーレ、チンクエ・テッレおよび小島群(パルマリア、ティーノおよびティネット島)」として世界遺産文化遺産に登録された(世界文化遺産)。

[編集部]

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