ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルイコフ」の意味・わかりやすい解説
ルイコフ
Rykov, Aleksei Ivanovich
[没]1938.3.15. モスクワ
ソ連の共産主義指導者,政治家。カザン大学在学中,ロシア社会民主労働党に入党,革命運動に従ったとの理由で退学させられ,ジュネーブで V.I.レーニンの教えを受けた。その後帰国して革命運動を行い,1905年第3回党大会 (ロンドン) で中央委員に選ばれたが帰国後捕えられた。脱獄,亡命,逮捕を繰返し,17年の二月革命のときは流刑中であった。十月革命で初代内務人民委員となり,18~21年最高国民経済会議議長,21~24年人民委員会議議長代理兼労働・国防委員会議長代理,23年党政治局員。レーニンの死後,その跡を継いで人民委員会議議長となったが,新経済政策から5ヵ年計画に移る問題で N.I.ブハーリンらとともに I.スターリンに反対したため,右翼偏向と批判されて失脚。 30年 12月には政治局から追放され,38年3月右翼トロツキスト陰謀事件でブハーリンらとともに捕えられ,銃殺された。 56年名誉回復。
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