ルチフェル(英語表記)Lucifer

翻訳|Lucifer

精選版 日本国語大辞典 「ルチフェル」の意味・読み・例文・類語

ルチフェル

  1. 〘 名詞 〙 ( [ラテン語] Lucifer [ドイツ語] Luzifer ) =ルシフェル[ 二 ]
    1. [初出の実例]「ここにルウチヘルといひしアンゼルス、自ら其智なるにほこりて」(出典:西洋紀聞(1725頃)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ルチフェル」の意味・わかりやすい解説

ルチフェル
Lucifer

キリスト教墜落天使反逆天使,堕天使)の名でルキフェルルシファーともいう。〈明けの明星〉の意。この呼名旧約聖書イザヤ書》14章12節の記述によるもので,初期教父時代から墜落天使の名として用いられた。もとは天使であり,全天使の首領でもあったが,あるとき神と敵対し,天上を追われたとされる。またこの墜落が,新約聖書ヨハネ黙示録》12章7節に記されたミカエルと竜との闘いと同一視されることもある。美術では中世以降,教会堂装飾や写本画などにあらわされる。天上にいるときは,大天使あるいはセラピムの姿で描かれることもある。天上から追い落とされるにしたがって,蛇や竜,醜い人間などに変わっていくが,その姿は民間の信仰を反映して多様である。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルチフェル」の意味・わかりやすい解説

ルチフェル
Lucifer

[生]?
[没]370頃
サルジニアのカリアリ司教アリウス主義に激しく反対し,反アリウス派アタナシウス支持。 355年のミラノ教会会議でアタナシウス断罪への同意を拒んで追放された。また 362年アレクサンドリア教会会議へ出席の途上,アンチオキアでメレチウスを司教と認めず,パウリヌスを司教としたため同教会はメレチウスの死まで分裂した。 362年の会議が転向したアリウス派をゆるすことを決定したのに反対,サルジニアに引退してルチフェル派と呼ばれる分派を形成した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android