ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説
ルフェーブル・デタープル
Lefèvre d'Étaples, Jacques
[没]1536.3. ネラック
フランスの神学者,ユマニスト。パリとイタリアで古典語,古典文芸,新プラトン派の神秘思想などを学ぶ。アリストテレスの研究と並行して,古代文芸とキリスト教信仰の調和を目指し,エラスムスと同様聖書の原典研究にもたずさわった。旧約聖書『詩篇』,パウロ書簡,福音書,公同書簡などの校注,解義を著わし,聖書のフランス語訳を完成 (1530) する一方,教会制度の平和的改革の実践活動に乗出した。 1521年からパリの東モーの町で「モーの聖書学者」 Groupe de Meauxの中心として活躍したが,ソルボンヌなどの迫害で運動は挫折。晩年はマルグリット・ダングレームの庇護を受けた。
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