日本大百科全書(ニッポニカ) 「ルリソウ」の意味・わかりやすい解説
ルリソウ
るりそう / 瑠璃草
[学] Omphalodes krameri Fr. et Sav.
ムラサキ科(APG分類:ムラサキ科)の多年草。全草に開出する粗毛があり、茎は高さ20~40センチメートル。根出葉は小さい。茎葉は互生し、下部の葉は大形、倒披針(とうひしん)形で先はとがる。4~6月、茎の先が二又に分かれ、淡青色の5弁花を開く。分果は縁(へり)に鉤(かぎ)形の刺(とげ)が並ぶ。低山地の林内に生え、中部地方以北の本州、北海道に分布する。名は、花色に由来する。ルリソウ属は分果の背面の縁は全縁または鉤形の刺を列生し、へそ形にへこむ。世界に約28種、日本には本種のほかヤマルリソウ、ハイルリソウ、エチゴルリソウが分布する。
[高橋秀男 2021年7月16日]