レースソウ(読み)れーすそう(英語表記)lace leaf

日本大百科全書(ニッポニカ) 「レースソウ」の意味・わかりやすい解説

レースソウ
れーすそう
lace leaf
[学] Aponogeton madagascariensis (Mirbel) Bruggen
Aponogeton fenestralis Hook.f.

レースソウ科(APG分類:レースソウ科)の多年生水草。マダガスカル原産で観賞用に水槽などで栽培される。根茎は長く匍匐(ほふく)する。葉は沈水性で、長さ15~30センチメートル、柄は細く、葉身は倒卵形ないし長楕円(ちょうだえん)形。葉肉がなく、葉脈が網目状をなし、レース状で美しい。夏から秋に長い花茎を出し、その先に水面から出て叉(さ)状に分かれた花序をつける。花は小さくて多数つき、黄白色で花被(かひ)は2枚、雄しべは6本。栽培は水深を40センチメートル程度、適量光線と新鮮な水を必要とし、水温20~24℃でよく生育する。繁殖は実生(みしょう)または株分けによる。

[松岡清久 2018年9月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レースソウ」の意味・わかりやすい解説

レースソウ
Aponogeton fenestralis; lacewort

レースソウ科の多年生の水草。マダガスカル原産で,日本には 1915年に渡来し,観賞用に栽培される。塊状の根茎があり,長く横にはい,根出葉はそこから出る。葉はすべて沈水葉で長い柄があり,暗緑色,長楕円形,長いものは 30cmにもなる。鈍頭で,葉肉組織がなくなり,平行に走る葉脈のみが格子状をしている。これをレースに見立ててこの和名がある。花序は叉状に分枝した穂をなし,水面上に突き出る。花は両性花で,黄色,萼はなく,花弁は2枚。種子はときには水中で熟する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ぐんまちゃん

群馬県のマスコットキャラクター。人間だと7歳ぐらいのポニーとの設定。1994年の第3回全国知的障害者スポーツ大会(ゆうあいピック群馬大会)で「ゆうまちゃん」として誕生。2008年にぐんまちゃんに改名...

ぐんまちゃんの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android