ロムニー(読み)ろむにー(英語表記)George Romney

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロムニー」の意味・わかりやすい解説

ロムニー
Romney, George

[生]1734.12.15. ドールトンインファネース
[没]1802.11.15. ケンドル
イギリスの肖像画家。家具職人の子で父の工房で学んだのち,ケンドルの風俗画家 C.スティールに師事。 1762年ロンドンに出て,64年にパリ,73年にはイタリアに遊学し,ラファエロティツィアーノコレッジオを研究。 75年に帰国し,ロンドンに定住。ハミルトン夫人の知遇を得,夫人をはじめ多くの美人画を描いた。主要作品『自画像』 (1780,ロンドン,肖像絵画館) ,『アリアドネ』 (85,グリニッジ国立海洋博物館) ,『ハミルトン夫人』 (86,ロンドン,ナショナル・ギャラリー) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ロムニー」の意味・わかりやすい解説

ロムニー
ろむにー
George Romney
(1734―1802)

イギリスの画家。ランカシャードルトン・イン・ファーニスに生まれる。1762年ロンドンに出るや、上流社会の肖像画家としてめきめき腕をあげ、やがてレノルズやゲーンズバラと肩を並べるほどになった。エンマ・ハート(後のハミルトン夫人)をさまざまな扮装(ふんそう)を凝らして描いた肖像画がとくに有名であるが、当時の新古典主義の隆盛や73~75年にイタリアで見た古代美術の影響もあって、彼の野心はむしろ大規模な歴史画にあった。こうして制作された数少ない作品に、86年ジョン・ボイデルのシェークスピア・ギャラリーのために描かれた『テンペスト』(現存せず)や『悲劇喜劇に養育される幼子シェークスピア』などがある。ケンダルに没。

[谷田博行]

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