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アカタテハ Vanessa indica

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アカタテハ
Vanessa indica

鱗翅目タテハチョウ科のチョウ。前翅長 37mm内外。前翅の先半は黒色で白色斑があり,下半は橙赤色で黒色斑がある。後翅は暗褐色で外縁は橙赤色。後翅裏面には網状模様がある。年数回発生して成虫越冬し,冬でも暖かい日には飛翔することがある。食草はイラクサ科カラムシクサマオヤブマオイラクサなどのほか,ケヤキなどのニレ科植物,カナムグラ,カラハナソウなどのクワ科植物に及ぶ。日本全土に普通で,ユーラシア大陸,アフリカに広く分布する。近縁のヒメアカタテハ Cynthia carduiはやや小型で,全体に黄褐色部が多い。本種と同様に多化性で,成虫で越冬し,キク科のヨモギ,ゴボウ,ヤグルマギクハハコグサなどを食べる。日本全土に産し,オーストラリア,ニュージーランドを除く全世界に分布する。

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百科事典マイペディアの解説

アカタテハ

鱗翅(りんし)目タテハチョウ科の1種。開張67mm内外。黒色,だいだい赤の斑と小白紋がある。裏面は複雑な雲状紋。幼虫はイラクサ科とニレ科の植物の葉を食べ,成虫は年数回発生し,成虫で越冬。

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世界大百科事典 第2版の解説

アカタテハ【Vanessa indica】

鱗翅目タテハチョウ科の昆虫(イラスト)。インドからアジア東部に広く分布するが,北西アフリカ沖のカナリア諸島マデイラ島にも分布している。前・後翅の表面に赤い紋のあるタテハチョウで,開張6.5cm前後。日本全国にふつうであるが,個体数は必ずしも多くない。海岸から高山のお花畑まで,垂直分布は広範囲にわたり,季節的に高地低地の間を移動している可能性もある。年に少なくとも2回は発生し,成虫で越冬する。屋内や軒先などで越冬するものは冬でも暖かい日には飛ぶことがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アカタテハ
あかたては / 赤
Indian red admiral
[学]Vanessa indica

昆虫綱鱗翅(りんし)目タテハチョウ科に属するチョウ。琉球(りゅうきゅう)列島(南西諸島)を含む日本全土に広く分布し、各地に普通にみられる。しかし、その飛び方が速くて捕らえにくい。日本以外では朝鮮半島、中国全土、台湾、インド、スリランカなどに産する。ヨーロッパのスペイン、ポルトガル、アフリカ北西岸のマデイラ諸島やカナリア諸島にも産するが、これは人為的にインドから持ち込まれたものといわれている。はねの開張は60ミリメートル内外。雌雄による色彩や斑紋(はんもん)の差異はない。寒冷地では年1回の発生であるが、西南日本の暖地では多化性で年3~4回発生し、冬季を除いてほぼ年中その姿をみることができる。成虫は樹液や花にくる。幼虫の食草はカラムシ(マオ)、イラクサなどのイラクサ科植物、寒冷地ではニレ類やケヤキなどのニレ科植物につくことも多い。まれにアサ科植物にもつく。越冬態は成虫であるが、暖地ではときに幼虫で冬を越すこともある。日本では本種に近縁なものにヒメアカタテハがある。[白水 隆]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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