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アナクサゴラス アナクサゴラス Anaxagoras

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アナクサゴラス
アナクサゴラス
Anaxagoras

[生]前500頃.小アジアクラゾメナイ
[没]前428頃.ランプサコス
ギリシアの哲学者。太陽を灼熱した石であるとした学説のゆえに,友人ペリクレスの政敵により不敬罪に問われアテネを逃れる。彼は万物の生成変化を否定し,諸個物は太初混沌状態にある根源的構成要素スペルマタ spermata (種子) が,合目的的に行動する動力因 (ヌース) によって旋回運動を与えられて生じると説く。

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デジタル大辞泉の解説

アナクサゴラス(Anaxagorās)

[前500ころ~前428ころ]古代ギリシャの哲学者。万物の根底をなす無数の元素をスペルマタ(種子)と名づけ、その混沌(こんとん)状態にヌース(精神・理性)が運動を与えて、秩序ある世界が形成されたと説いた。

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百科事典マイペディアの解説

アナクサゴラス

古代ギリシアの哲学者。ペリクレスの師友。世界は性質の異なる無数の種子(スペルマタ)の混合体で,その結合と分離の原動力がヌース(精神,理性)であると説いた。

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世界大百科事典 第2版の解説

アナクサゴラス【Anaxagoras】

前500ころ‐前428ころ
古代ギリシアの哲学者。クラゾメナイの人。アテナイの指導者ペリクレスの師友としても有名。彼は宇宙形成以前においては〈万物の種子(スペルマタspermata)〉と呼ばれる無限に多数の極微の物質が渾然一体となっていたと考えた。それらの種子はまた形,色,味,香などの点で多種多様であるが,この巨大な種子の集団に〈理性(ヌースnūs)〉が最初の一撃を与えることによって旋回運動が始まり,その運動は分裂を招き,分裂はまたあらたにさまざまの結合をもたらした。

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大辞林 第三版の解説

アナクサゴラス【Anaxagoras】

前500頃~前428頃) 古代ギリシャの哲学者。自然を不生不滅・無数無限の「スペルマタ(種子)」の混合分離の過程とみ、その運動・秩序の始源として「ヌース(理性)」を立てた。のち無神論のかどでアテネから追放された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アナクサゴラス
あなくさごらす
Anaxagors
(前500ころ―前428ころ)

古代ギリシアの哲学者。小アジアのイオニア地方の町クラゾメナイに生まれる。アテネへ移住して哲学を教えたが、ソクラテスもその講義を聴いたらしい。『ペリ・フュセオース』(自然について)とよばれる著作は散逸して、断片だけが残っている。万物のもとのもの(アルケー)はそれぞれ性質が異なる種子(スペルマタ)であって、あらゆるものはこの全種類の種子を含むが、どの種子をもっとも多く含むかによって、そのものの何であるかが決まってくる。そして、世界の初めは、これらの種子全体が入り混じり混沌(こんとん)とした状態にあったが、ヌース(精神)がこれに旋回運動を与えて分離させ、この秩序ある世界をつくりあげたというのが、その教えである。天体は大地から切り離された石であり運動のために赤熱化しているとか、大地は平板状であるとか説いたらしく日食の原因も知っていたらしい。[鈴木幹也]

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世界大百科事典内のアナクサゴラスの言及

【ギリシア科学】より

…こうしたエレア学派の批判により,イオニアの自然学は根本的な修正を余儀なくされ,そこに多元論者が登場する。エンペドクレスやアナクサゴラスは,それぞれ,パルメニデスの〈存在〉と同様にそれ自身不変で自同的ではあるが,しかし互いに性質を異にする〈万物の四つの根〉(地,水,空気,火)や無数の〈万物の種子〉を認め,これらの離合集散によって,すべての生成変化を説明しようとした。これに対しデモクリトスは無数の質を同じくする不変な〈原子(アトム)〉が互いに形態や配置や位置を異にし,〈空虚〉のなかを運動して結合分離することにより森羅万象が生ずるとした。…

【ギリシア哲学】より

…ここで気がつくことは前6世紀,〈水〉という一者から始まったギリシア哲学が,ほぼ1000年後に少なくとも形式的には,同じ一者に帰ったという事態であり,この点にギリシア哲学全体の一つの特徴を理解する鍵があるように思われる。 たしかにタレスの〈水〉やアナクシマンドロスの〈ト・アペイロンto apeiron〉,アナクシメネスの〈空気〉を中心にした単純な一元論の哲学と,例えばエンペドクレスやアナクサゴラスの多元論,あるいはデモクリトスの原子論との間には大きな差異があるように見える。けれどもエンペドクレスの四元素の始原の状態,すなわち宇宙の第1期における状態は混然一体をなした,字義どおりの一者であったし,つづく時期に生ずる個々のものもいずれはもとの一者の状態に帰るしかけになっている。…

【多元論】より

…訳語は明治30年代からのもので,40年代には定着し,ほかに〈複元論〉とも訳された。 一と多との対立はピタゴラス学派,クセノファネス,パルメニデスとヘラクレイトスとの対立に起源するが,多元論者の代表は哲学史上,古代では,世界を構成する地・水・火・空気の四根rizōmataの愛・憎による結合・分離を説くエンペドクレス,無数の種子spermataを精神nousが支配して濃淡・湿乾などが生じ世界を成すとするアナクサゴラス,形・大きさ・位置のみ差のある不生不滅で限りなく多数の原子atomaが,空虚kenonの中で機械的に運動して世界が生じるとするデモクリトス,さらにはエピクロスなどを挙げることができる。近世では,表象能力と欲求能力とを備えて無意識的な状態から明確な統覚を有する状態まで無数の段階を成すモナドを説くライプニッツ,近代ではその影響下にあって経験の根底に多数の実在を認め心もその一つとするJ.F.ヘルバルト,真の現実界は物質界を現象として意識する自由で個体的な多数の精神的単子から成ると説くH.ロッツェなどである。…

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