アポクリン腺(読み)アポクリンセン(その他表記)apocrine gland

デジタル大辞泉 「アポクリン腺」の意味・読み・例文・類語

アポクリン‐せん【アポクリン腺】

apocrine汗腺かんせんの一。わきの下、乳首下腹部肛門周囲などにあり、思春期以後に発達する。分泌物体臭もとになる。

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改訂新版 世界大百科事典 「アポクリン腺」の意味・わかりやすい解説

アポクリン腺 (アポクリンせん)
apocrine gland

分泌機能をいとなむ一種腺細胞において,分泌物が細胞体外へ放出される方法には,全分泌,離出分泌開口分泌などがあるが,離出分泌はアポクリン分泌apocrine secretionともいい,アポクリン分泌を起こす細胞群からできた腺をアポクリン腺という。離出分泌とは,細胞表面に大きい細胞質の突起ができて,その根元がくびれて離断し,分泌物になるものである。例としては,腋窩(えきか)の離出汗腺アポクリン汗腺),耳道腺乳腺などがあげられる。アポクリン腺はときに腋窩のアポクリン汗腺と同義にも用いられることがある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アポクリン腺」の意味・わかりやすい解説

アポクリン腺
あぽくりんせん

皮膚中の汗腺の一種。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アポクリン腺」の意味・わかりやすい解説

アポクリン腺
アポクリンせん
apocrine gland

2種類ある人間の汗腺の一つ。大汗腺ともいう。エクリン腺全身に分布して,いわゆる汗を分泌するのに対し,アポクリン腺はわきの下,外陰部,肛門周辺,乳輪外耳道など特定の部分だけに存在し,汗の分泌を行うのとは別に,細胞の一部が切れ落ちてその破片が汗の中に混じるという特有の分泌の仕方をする。このため分泌物は特有の臭気をもつことがある。幼児期には発育が悪く,思春期になって急速に発達する。

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百科事典マイペディア 「アポクリン腺」の意味・わかりやすい解説

アポクリン腺【アポクリンせん】

汗腺

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世界大百科事典(旧版)内のアポクリン腺の言及

【汗】より


[汗腺と発汗]
 汗腺は小さな管状腺で,その分泌部は深層の真皮層内にあり,そこで作られた汗(原汗という)は導管を通って皮膚表面に運ばれ蒸発する。汗腺にはアポクリン腺(大汗腺)とエクリン腺(小汗腺)の2種がある。アポクリン腺の導管は毛根に開孔するが,エクリン腺は毛には無関係に皮膚に開孔する。…

【汗腺】より

…哺乳類の皮膚腺の一種で,汗を分泌する。一般の表皮から発生する小汗腺(エクリン腺とも呼ばれ,普通の汗を分泌する)と,表皮性毛囊に由来する大汗腺(アポクリン腺とも呼ばれ,粘稠(ねんちゆう)かつ臭気を帯びた液を分泌する)の2種が区別され,前者は漏出分泌(エクリン)型,後者は離出分泌(アポクリン)型である。一般に哺乳類の汗腺は離出分泌型で,足指の裏の趾球(しきゆう)のみが漏出分泌腺である。…

※「アポクリン腺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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