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アマダイ

栄養・生化学辞典の解説

アマダイ

 スズキ目アマダイ科の魚.本州の中部より南で多くとれる,高級な食用海産魚.アカアマダイBranchiostegus japonicus](Japanese tilefish, red horsehead),キアマダイ[B. auratus](yellow horsehead),シロアマダイ[B. albus](white horsehead) その他がある.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

百科事典マイペディアの解説

アマダイ

アマダイ科に属する日本産のシロアマダイ,アカアマダイ,キアマダイの総称。いずれも砂泥地にすむ底魚。最も多いのがアカアマダイで,普通にアマダイといえばこれをさす。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アマダイ
あまだい / 甘鯛
branquillos

硬骨魚綱スズキ目アマダイ科Branchiostegidaeの海水魚の総称。南日本からフィリピン、インド洋にわたって分布し、水深50~300メートルの底層にすむ。全長30~50センチメートルに達し、体はやや長く側扁(そくへん)する。前頭部は隆起して丸い。背びれは1基で、基底は長い。[片山正夫]

日本産の種類

日本近海のアマダイ属には次の種類が普通にみられる。アカアマダイBranchiostegus japonicus、キアマダイB. argentatus、シロアマダイB. albusの3種である。アカアマダイは体色の赤みが強く、目の直後に倒三角形の銀白色の斑紋(はんもん)がある。キアマダイは体色の黄色が強く、目の下縁から上あごに走る銀白線がある。シロアマダイ(別名シラカワ)は体色が白っぽい。魚屋の店頭でもっとも普通にみられるのはアカアマダイで、大阪地方でクズナ、京都地方でグジとよばれている。また静岡地方でオキツダイとよばれているが、これは1821年(文政4)に書かれた『甲子夜話(かっしやわ)』という本に、「徳川家康が駿府(すんぷ)城(静岡市)にいたころ、奥女中の興津の局(おきつのつぼね)が実家へ戻った土産(みやげ)にアマダイの生干しを献上した。家康はその美味に感心して、興津の局が持参したからオキツダイとよぶように言った」とあり、以来、静岡地方でとれるアマダイをオキツダイというようになったと伝えられている。[片山正夫]

生態

アマダイ類はやや深い砂泥底にすむが、種によって生息深度が異なり、もっとも浅い所にはシロアマダイ、深い所にはアカアマダイ、キアマダイはその中間である。砂泥底に穴を掘り、体をなかば埋めてすんでおり、付近にいるエビ類、カニ類、小魚、貝類、ゴカイ類などを食べる。アカアマダイの産卵期は9~12月で、稚魚はしばらくの間水深10~50メートルの層を浮遊している。このころの稚魚は浮力を増すために頭部に骨質突起、体全体に微小棘(きょく)がよく発達している。全長30ミリメートルの大きさになると、突起や微小棘はほとんど消失する。1年で17センチメートル、2年で22センチメートル、3年で25センチメートル、4年で30センチメートルに成長する。アマダイは成長の時期により雌雄の数の割合が違い、小さい25センチメートル以下のものには雌が多く、大きくなるにつれて雄がしだいに増え、成長しきった30センチメートル以上の大形のものはすべて雄である。このことから、クロダイやサクラダイなどのように性転換する魚であるかもしれないと考えられている。
 アカアマダイは、南日本の各地で底引網、延縄(はえなわ)、釣りなどで漁獲され、シロアマダイやキアマダイはおもに底引網で漁獲されるが量的にはアカアマダイより少なく、とくにキアマダイは少ない。相模(さがみ)湾や駿河(するが)湾などでは、11月から翌年4月にエビを餌(えさ)にした手釣りが盛んに行われる。[片山正夫]

料理

アカアマダイは単にアマダイともいっている。シロアマダイはシラカワ(白皮)の名でよばれ、アマダイ類中もっとも美味で高価である。アマダイは焼き物や煮物などにされるが、水分の多い魚なので軽く干すなり、みそ漬けや粕(かす)漬けなどに加工すると味がよくなる。アマダイの旬(しゅん)は11月から翌年4月ごろまでとされているが、地方によってはほかの季節でも美味である。[多田鉄之助]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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