アミルアルコール(英語表記)amyl alcohol

翻訳|amyl alcohol

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「アミルアルコール」の解説

アミルアルコール
amyl alcohol

化学式 C5H12O 。炭素原子のつながり方,OH の位置の違いなどにより次の8種類の異性体があり,いずれも特有の臭いを有する無色の物質である。 n -アミルアルコール (沸点 137℃) ,sec -アミルアルコール (118.5℃) ,tert -アミルアルコール (102℃) ,イソアミルアルコール (132℃) ,sec -イソアミルアルコール (110~112℃) ,活性アミルアルコール (128℃) ,ジエチルカルビノール (115.5℃) ,ネオペンチルアルコール (113℃) 。フーゼル油の主成分である発酵アミルアルコールは,イソアミルアルコールと活性アミルアルコールの混合物で,特有な不快臭のある液体である。以上の化合物のうち,sec -イソアミルアルコール,活性アミルアルコール分子は不斉炭素原子をもち,その化合物は光学異性を示す。

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化学辞典 第2版「アミルアルコール」の解説

アミルアルコール
アミルアルコール
amyl alcohol

炭素原子5個を含むアルコールC5H11OHのこと.8種類の異性体,n-,sec-,tert-,イソ-,sec-イソ-,光学活性の各アミルアルコールと,ジエチルおよびtert-ブチルカルビノールがある.アミルの名称は,ラテン語のamylum(でんぷん)に由来する.でんぷんを発酵させ,エタノールを製造する際の副産物としてフーゼル油が得られるが,そのなかには発酵原料中のタンパク質が分解されて生成したイソアミルアルコールと光学活性アミルアルコールが含まれる.両アミルアルコールの混合比は発酵原料により異なる.この混合物は発酵アミルアルコールとよばれ,油脂アルカロイドなどの溶剤としての用途がある.[別用語参照]1-ペンタノール

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百科事典マイペディア「アミルアルコール」の解説

アミルアルコール

化学式はC5H11OH。ペンタノールとも。8種の異性体がある。n‐アミルアルコールCH3(CH23CH2OHは融点−78.85℃,沸点138.25℃。イソアミルアルコール(CH32CHCH2CH2OHと活性アミルアルコールCH3CH2CH(CH3)CH2OHは,アルコール発酵のさい生ずるフーゼル油に混合物として含まれる。

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精選版 日本国語大辞典「アミルアルコール」の解説

アミル‐アルコール

〘名〙 (amyl alcohol) 化学式 C5H11OH 八種の異性体があるが、一般にはイソアミルアルコールをさし、油状で水に溶けにくく不快な刺激臭をもつ。酢酸アミルの製造原料、溶剤、可塑(かそ)剤などに用いる。ペンタノール。

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栄養・生化学辞典「アミルアルコール」の解説

アミルアルコール

 C5H12O (mw88.15).CH3(CH2)4OH.1-ペンタノールともいう.アルコール(エタノール)発酵の副産物として生成するアルコールの一つ.

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世界大百科事典 第2版「アミルアルコール」の解説

アミルアルコール【amyl alcohol】

炭素数5個の脂肪族飽和アルコール(一般式C5H11OH)。8種の異性体があるが,そのおもなものを表に示す。アミルアルコールの名称は,ギリシア語のamylon(デンプン)に由来し,アルコール発酵の際の副生物であるフーゼル油に主成分として含まれる。これは発酵アミルアルコールと呼ばれ,イソアミルアルコールと活性アミルアルコールの混合物である。現在では,ガソリンのC5留分(ペンタンイソペンタン)を塩素化したのち加水分解するか,ブテンからオキソ法などにより混合物として製造されている。

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