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アメリカの政治 アメリカのせいじ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アメリカの政治
アメリカのせいじ

アメリカの政治をみるときに,まず分権主義と中央集権主義との対立,緊張関係に注意しなくてはならない。 1783年にイギリスの支配から解放されたアメリカは,1861~65年の南北戦争を経て中央集権主義を確立した。これはアメリカ北部の工業ブルジョアジーが南部を中心とする前近代的な農業生産関係を屈服させたことを意味する。以後アメリカ政治は分権主義的契機を絶えずかかえ込みながらも,それを全国的な共和,民主の二大政党の枠組みのなかに吸収していった。そのためこの二大政党はその主張,組織などにおいて幅広い弾力性をもつこととなった。こういった事情はアメリカにおける社会主義,共産主義の伸張を妨げ,また全国的な労働者の政治組織の結成をはばんだ要因でもあった。建国以来全世界の移民を首尾よく均質的な政治社会の内部に統合し,異質的な黒人たちをも政治的枠組みのなかに組入れたのもまた二大「体制」政党の抱擁力であった。この二大政党制の胎内では個々の現実的利害関係を代表する圧力団体の活動が活発化し,二大政党制を補強することとなった。アメリカの大統領に与えられた権力の大きさは,二大政党制,圧力団体活動が惹起する可能性のある政治の遠心化作用をチェックし,国政を安定的に運営しようとする目的によっている。また内政の次元における求心性と遠心性との対立は,外交の次元においても同様の現象を見出す。これは歴史的にはモンロー主義,米西戦争 (→アメリカ=スペイン戦争 ) ,国際連盟への非加入,第2次世界大戦後の対ソ対立,西側諸国援助など,孤立主義と膨張主義との間の振り子運動を繰返すという図式のなかに現れている。この循環活動の背後には,1国内で国民経済がほぼ完全に完結できる経済構造と,最も高度な資本主義国として帝国主義的発展の動因を蔵した経済構造という特殊な二重性が存在している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

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