アラス

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アラス

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アラス
Arras

ランス北部,パドカレー県県都アルトア丘陵の北斜面に位置する。同県ではカレー市に次ぐ都市。ガロ・ローマ時代から織物生産の町として知られていたが,異民族の侵入により破壊され,6世紀に再建。 12世紀王領に統合され,毛織物,つづれ織などの繊維工業と金融の中心として発展した。 14世紀は内乱により衰退。 15世紀末にはスペイン軍に占領され,1640年ルイ 13世が取戻すまでスペインの影響下にあった。2度の世界大戦の被害にもかかわらず,古い町並み,フランドル風の家に囲まれた広場,市庁舎 (16世紀) などが残っている。地方農産物の集散地で,伝統的な繊維工業のほか,重工業も発達している。人口4万 2715 (1990) 。

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百科事典マイペディアの解説

アラス

スペインの小説家批評家。オビエド大学の法学部教授を務めるかたわら,筆名クラリンで文芸・政治評論及び短編小説を新聞・雑誌に寄稿生前同時代のスペイン内外の作品に対する厳正かつ辛辣な文芸批評によって知られたが,今日ではバルガス・リョサが19世紀スペイン小説の最高傑作と賞した《裁判所長夫人(ラ・レヘンタ)》(1884年―1885年)や《一人息子》(1891年)の作者として再評価を受けている。

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世界大百科事典 第2版の解説

アラス【Arras】

フランス北部,パ・ド・カレー県の県都。人口4万3000(1990)。19世紀の産業革命の影響はほとんど受けなかったが,第2次大戦後に著しい発展を示し,1945年以降の人口増加率は県内最大であった。第3次産業が卓越し,全就業人口の60%が従事する。住民の平均所得水準は高く,ノール地方全体の平均の1.5倍である。古代ローマ時代にすでにアルテバット族の主都として,またラシャ生産地として栄えていた。中世においては,イギリスとシャンパーニュおよびイタリアをつなぐ街道沿いの立地条件を生かし,イギリス産羊毛を加工するラシャ製造が再興された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アラス
あらす
Arras

フランス北部、パ・ド・カレー県の県都。人口4万0590(1999)。パリの北178キロメートル、リールの南西51キロメートルにあり、スカルプ川に臨む。パリとフランス北部地方の中間にあってアルトア地方の東側に位置し、旧アルトア州の州都であった。中世にはヨーロッパにおける綴(つづれ)織の中心地であったが、機械、食品、繊維など新しい工業が加わった。第二次世界大戦による被害も著しかったが、大(グラン)広場、小(プチ)広場、大聖堂など、歴史的建造物が多い。[高橋伸夫]

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世界大百科事典内のアラスの言及

【タピスリー】より

…織師は基本的にはカルトンに忠実に従いながら,随所に植物を織り込むなど自由な工夫を凝らしている。 タピスリーの中心地はパリを除けば,アラス(現在,フランス),トゥールネ,ブリュッセルなどフランドルに集中している。とくにアラスはこの織物を指す普通名詞(イタリア語のアラッツォarazzoなど)として用いられるほど,有名であった。…

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