アンソニー(英語表記)Anthony, Susan B.

  • 1820―1906
  • Susan B. Anthony
  • Susan Brownell Anthony

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

[生]1820.2.15. マサチューセッツ,アダムズ
[没]1906.3.13. ニューヨーク,ロチェスター
アメリカ合衆国の女性社会改革運動家。フルネーム Susan Brownell Anthony。女性および黒人の参政権を主張し,女性の参政権を認めるアメリカ合衆国憲法修正第19条の成立へのを開いた。熱心なクェーカー教徒の家に育つ。父の設立した学校に通ったのち,1839年からクェーカー神学校に勤務。1846~49年,ニューヨークの女子学校で教鞭をとった。1856年からアメリカ反奴隷制協会のニューヨーク支部長を務め,南北戦争終了後は女性参政権運動に尽力。1868年エリザベス・C.スタントンとともに女性の権利を訴える新聞『革命』The Revolutionを創刊し,翌 1869年にはスタントンとともに全国女性参政権協会を設立した。同協会は 1890年アメリカ女性参政権協会と合併して全米女性参政権協会となり,アンソニーは 1892年から 1900年まで会長を務めた。著書にスタントン,マティルダ・J.ゲージとの共著『女性参政権の歴史』History of Woman Suffrage(6巻,1881~1922)などがある。1979年,女性として初めてその肖像が 1ドル硬貨に描かれた。

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百科事典マイペディアの解説

米国の伝説的な女性運動組織者。クエーカー教徒として奴隷制反対運動に加わるが,女性の権利要求に向けた運動も同時に展開。1869年には〈全国婦人参政権協会NWSA)〉を結成,《革命》誌を発行した。フェミニズム運動の国際化に尽力,1888年には〈国際女性協会〉を設立,ワシントンで第1回国際会議を開き,教育機関の開放男女同一賃金,道徳基準の男女平等などを主張した。1904年にはベルリンで〈国際婦人参政権連盟〉を創立,24ヵ国が加入した。生前は〈女権運動のナポレオン〉〈女モーセ〉などと呼ばれ,1979年,女性としてはじめて肖像が硬貨(1ドル)に採用された。

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世界大百科事典 第2版の解説

1820‐1906
アメリカの婦人参政権運動の指導者。マサチューセッツ州のクエーカー教徒の家に生まれる。E.C.スタントンと組んで婦人参政権を中心とする女性の権利獲得の運動を率いた。憲法修正(別名スーザン・アンソニー修正)による婦人参政権の実現に努力する一方,現行憲法下での婦人投票権を認めさせる運動も行い,1872年には自ら投票を強行し逮捕されたこともあった。1979年,その肖像が女性として初めて硬貨(1ドル)に採用された。

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大辞林 第三版の解説

1820~1906 アメリカの女性参政権活動家。スタントンとともに、奴隷解放・既婚女性の財産権・女性参政権などの確立に尽くした。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アメリカの女性参政権運動の指導者。1820年2月15日マサチューセッツ州生まれ。クェーカー教徒で禁酒運動、奴隷制廃止運動を支持する父の影響下に育った。教職についた後、禁酒運動を経て、1851年女性参政権運動に入った。女性参政権運動では、憲法修正による女性参政権(別名アンソニーの修正。1920年成立)の獲得を目標とし、女性の経済的自立など広範な女性解放の問題にも目を向けた。1872年には現行憲法下でも女性参政権が保障されていると主張し、投票を決行、逮捕された。組織力、実行力に優れた実務家肌のアンソニーは、理論家のスタントンとともに運動の両輪となった。生涯を独身で通し、女性参政権運動に身をささげ、1979年彼女の肖像はアメリカで女性として初めて貨幣に採用された。1906年3月13日没。[有賀夏紀]

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世界大百科事典内のアンソニーの言及

【婦人参政権運動】より

…これはアメリカ合衆国における婦人参政権運動の開始を告げる集会となり,ここで採択された〈所信宣言〉には,婦人参政権をはじめ,女性解放のための諸要求が列挙された。 南北戦争後,憲法修正第14条,第15条によって,黒人男性には参政権は保障されるが女性には認められないことを知り,スタントンとS.B.アンソニーは,女性の解放より黒人奴隷の解放を優先させる運動家たちと分裂する。運動の方法も,彼女たちは,はじめは各州憲法の修正によって婦人参政権の実現を図ろうとしたが,アンソニーの提案により,連邦憲法の修正を求めることにし,そのために1869年,〈全国婦人参政権協会National Woman Suffrage Association〉(NWSA)を結成した。…

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