改訂新版 世界大百科事典 「イオニア人」の意味・わかりやすい解説
イオニア人 (イオニアじん)
Ionians
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古代ギリシア民族の一分派。古伝承ではギリシア人の祖ヘレンHellenの孫イオンIonを祖先とする人々とされ、ドーリス人の侵入に際して「イオニア最古の地」たるアテネの指導下に小アジアのイオニア地域に植民したと伝えられる。彼らは言語学上、アッティカ、エウボイア、キクラデス、イオニアに分布したアッティカ・イオニア方言に属するギリシア語を用いた。居住地は、アテネからエーゲ海の島々を経て小アジア西岸に至る諸ポリスと、それらの植民市に分布していた。紀元前5世紀以降、知的で洗練されたイオニア人と、勇敢だが粗野なドーリス人とが対比されて論じられたが、ドーリス系の植民市でありながら優美な文化を残しているシラクサ(シラクーザ)など、この対比には多くの例外がある。
[前沢伸行]
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アナトリア西海岸の中部地帯に住み,イオニア方言を語るギリシア人の一派。アッティカから移住したので,アテネ人と同種の人々と信じられていた。商工業,植民,学芸に活躍した。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
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