イコサペンタエン酸(読み)イコサペンタエンサン

化学辞典 第2版「イコサペンタエン酸」の解説

イコサペンタエン酸
イコサペンタエンサン
all-cis-5,8,11,14,17-icosapentaenoic acid

C20H30O2(302.44).略称IPAEPAエイコサペンタエン酸ともいう.植物性プランクトンに多く含まれている高度不飽和脂肪酸で,食物連鎖により,イワシサバサンマなどの背中の青いにアシルグリセリンの形で多量に蓄積されている.グリーンランドイヌイットの人たちには狭心症や脳血栓が少ないのは,こうしたIPAを多く含む魚を多く食べる食習慣にある.アラキドン酸(ARA)より二重結合が一つ多いIPAは,生体内でリノレン酸から合成され,ドコサヘキサエン酸(DHA)へと代謝される.ARA,IPAは,プロスタグランジントロンボキサンなどのイコサノイドの前駆物質である.ARAとIPAから生成するトロンボキサンの血小板凝集作用を比較すると,後者からのもののほうがはるかに弱い.IPAは医薬品,健康食品として使われている.融点-54~-53 ℃.[CAS 1553-41-9]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「イコサペンタエン酸」の解説

イコサペンタエン酸
イコサペンタエンさん
Eicosa-Pentaenoic Acid; EPA

DHAと同じく高度不飽和脂肪酸一種。体内のコレステロール値を下げるため,脳卒中など成人病予防に効果があるとして,約 10年前から注目されている。水産物に多く含まれている。 EPAを摂取することにより,体内で記憶学習能力を促進させる効果がある DHAがつくられるため,DHAと一括して体によい物質として期待されている。水産庁は 1990年 10月に「魚を食べると頭が良くなる!」と題したシンポジウムを開催するなど,魚離れに歯止めをかけるため,EPAと DHAを切り札として水産物消費拡大キャンペーンに乗出している。

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栄養・生化学辞典「イコサペンタエン酸」の解説

イコサペンタエン酸

 C20H30O2 (mw302.46).

 エイコサペンタエン酸ともいう.

 炭素数20,二重結合5の脂肪酸で,天然のものはすべてシス型,かつn-3系列の脂肪酸である.

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