イスキア島(読み)イスキアトウ(その他表記)Isola d'Ischia

デジタル大辞泉 「イスキア島」の意味・読み・例文・類語

イスキア‐とう〔‐タウ〕【イスキア島】

Isola d'Ischia》イタリア南部、ナポリ湾の北西部、ティレニア海にある火山島プロチダ島とともにフレグレア諸島に属す。島の最高峰はエポメオ山(標高788メートル)で13世紀以降は大きな噴火はない。温泉保養地として有名。紀元前8世紀に古代ギリシャが植民市を建設し、地中海交易の中継地として栄えた。古代ローマ時代から続くワイン産地としても知られる。

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改訂新版 世界大百科事典 「イスキア島」の意味・わかりやすい解説

イスキア[島]
Isola d'Ischia

イタリア南部,ナポリ湾に浮かぶ火山島。面積46km2,人口1万5914(1981)。エポメオ火山(788m)は1301-02年の爆発まで数回の爆発を起こしている。美しい自然,温泉,そしてギリシア時代の遺跡で知られ,多くの詩人にうたわれている。15~16世紀に島に君臨したアバロス家出身で,フェランテ侯と結婚したビットリア・コロンナは,のちにミケランジェロの魂をとらえたほどの才色兼備の女流詩人であった。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「イスキア島」の意味・わかりやすい解説

イスキア島
いすきあとう
Ischia

イタリア南部、ナポリ湾の北西端、ティレニア海に浮かぶ火山島。イスキア(人口1万8146、2001国勢調査速報値、以下同)、カザミッチョラ(人口7347)、ラッコ・アメーノ(人口4239)、フォリオ(人口1万4536)、セッラーラ・フォンタナ(人口3060)、バラーノ(人口8577)の六つのコムーネ市町村)よりなる。面積46.5平方キロメートル。島内最高峰は標高788メートルのエポメオ山。最後の噴火は1301年にみられた。気候は温暖で、古くから温泉地として知られる。また第二次世界大戦後は海水浴場としても脚光を浴びている。ブドウオリーブ柑橘(かんきつ)類などの栽培が行われる。

[堺 憲一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イスキア島」の意味・わかりやすい解説

イスキア島
イスキアとう
Isola d'Ischia

古代名ピテクザエ Pithecusae,またはアエナリア Aenaria。イタリア南部,ナポリ湾頭の島。ナポリの西南西約 29km,カンパーニア州ナポリ県に属する。長さ約 8km,幅約 6kmの火山島で,エポメオ山 (790m) が最高点。温泉と風景の美しさで知られる保養地。 1302年までたび重なる噴火で,住民は何度も島を放棄した。農業はブドウ,オリーブ,柑橘類穀類が中心。イオニアの植民地 (前8世紀以後) 。エトルリアとの通商で栄え,多くの遺跡,陶器が出土。イスキアが主要な町。面積 47km2。人口1万 6433 (1991推計) 。

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