イバニェス(読み)いばにぇす(英語表記)Carlos Ibáñez del Campo

日本大百科全書(ニッポニカ)「イバニェス」の解説

イバニェス
いばにぇす
Carlos Ibáñez del Campo
(1877―1960)

チリ軍人、政治家。軍人の道を歩んだのち、陸軍大臣、副大統領を経て、1927年に事実上のクーデターで大統領に就任。強権的な政治体制を敷き、欧米諸国からの多額な借款で広範な公共事業を行い、経済に繁栄をもたらした。またその一方で、進んだ労働法を実施し、農地改革にも着手した。しかし、世界恐慌の影響で政策が行き詰まり、1931年に大統領の地位を追われてアルゼンチンに亡命(1931~1937)。帰国後も政治活動を続け、1952年の選挙で大統領に復帰したが(1952~1958)、経済情勢の悪化により、綱領で掲げた労働者の経済的救済も実現できぬまま政権から去った。「鉄の男」とよばれた強烈な個性の持ち主であった。

[加茂雄三]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「イバニェス」の解説

イバニェス
Ibañez (del Campo), Carlos

[生]1877.11.3. リナレス
[]1960.4.28. サンチアゴ
チリの軍人。大統領 (在任 1927~31,52~58) 。 30年に及ぶ軍人生活ののち,A.アレサンドリ・パルマのもとで国防相をつとめたが,1924年クーデターを起し実権を握った。 27年大統領となり労働立法などの諸改革を行なった。しかし 31年世界恐慌の波に襲われて政権は崩壊し 37年まで亡命。 52年の大統領選挙でチリナショナリズムに訴え,右翼的大衆の支持を得て奇跡的に再選されたが,インフレの高進とストライキ続発でチリ経済はさらに悪化した。

イバニェス

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