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イプシロン・ロケット いぷしろんろけっと Epsilon rocket

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知恵蔵2015の解説

イプシロン・ロケット

2006年に開発が中止された世界最大の固体燃料ロケットM-Vに代わってJAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発を始めた衛星打ち上げ用の次期固体燃料ロケット。既存技術を組み合わせるだけでなく、斬新なアイデアを大幅に導入して、打ち上げシステムの革新を図り、ロケットの打ち上げをもっと簡単に行えるようにしようとしている。目指しているのは、地上設備と運用システムの究極のコンパクト化である。例えば、手間のかかる点検をこれからはロケットが自律的に行えるようにする。極端に言うと、ネットワークアクセスさえできれば、世界中のどこにいてもロケットの点検や管制ができる、それもノートパソコン1台でできる、そういう世界である。また製造段階の試験の概念についても、異なる製造メーカーで作られた搭載機器を組み合わせて試験する場合、すべてのコンポーネントを物理的に集めなくても、世界中に散らばっている各機器を、インターネットを介して、あたかもすべての機器が一カ所に勢ぞろいしているかのようにリアルな環境で行おうという考え方である。この方針をJAXAが貫きうるかどうか、世界の注目が集まっている。

(的川泰宣 宇宙航空研究開発機構宇宙教育センター長 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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