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イワヒバリ Prunella collaris; Alpine accentor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

イワヒバリ
Prunella collaris; Alpine accentor

スズメ目イワヒバリ科。全長 15~18cm。頭部,胸,背は暗灰色,肩は赤褐色で,喉に白色の細かい斑が密にあり,背,肩には数列の黒い帯がある。脇,腹は赤褐色で,白い斑が不規則にある。は白い縁のある黒い帯が上部にあり,風切羽は黒くて縁が淡褐色ヨーロッパ南部,北アフリカ北端から中央アジア,ヒマラヤ地方を経て日本,タイワン(台湾)などを含む東アジアの標高 1800~3000mの高山に,不連続に繁殖分布する。多夫多妻で,血縁関係のない複数の雌雄が一つのなわばりを守り,雌がさえずりなどの求愛行動を行なう。雌は 1羽ごとに岩の間に巣をつくって抱卵するが,育雛にはなわばり内の雄も加わる。人をあまり恐れず,高山地帯の岩場やハイマツ帯ではすぐ近くで観察できる代表的な高山の小鳥。日本では本州中部以北の高山地帯で繁殖し,冬季は山麓に移動する鳥もいる。

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百科事典マイペディアの解説

イワヒバリ

イワヒバリ科の鳥。翼長10cm。ユーラシア大陸中部の高山帯に分布。日本では本州中部の亜高山帯〜高山帯の岩石地で繁殖し,冬はやや低い所へ移動する。岩の割れ目に巣をつくり,昆虫をおもに食べる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

イワヒバリ
いわひばり / 岩
alpine accenter

広義には鳥綱スズメ目イワヒバリ科に属する鳥の総称で、狭義にはそのうちの1種をさす。同科Prunellidaeは世界で13種が知られ、一般にスズメ類Passer sp.に似ているが、体はやや大きく、嘴(くちばし)は細い。地上で採餌(さいじ)し、夏季は虫類、冬季は木や草の種子、実を食べる。山地の崖地(がけち)の割れ目や藪(やぶ)で繁殖する。生息地はユーラシアの山岳地帯の上部で、ヒマラヤイワヒバリPrunella himalayanaは海抜4000メートル以上の所でも繁殖している。
 種としてのイワヒバリPrunella collarisは全長18センチメートル。頭、背は黒褐色、腰は赤褐色。翼は黒っぽく、尾も黒っぽいが先端部は赤褐色である。腹は濃い栗褐色(くりかっしょく)地に黄褐色のまだら模様がある。雌雄同形同色。ヨーロッパから北アフリカ、コーカサス、イラン、ヒマラヤ、中央アジア、台湾、日本などに分布し、山岳地の岩山に生息している。わが国では本州中部の高山で山頂近くの岩場に生息し、繁殖もする。冬季には標高1000メートル以下の山地の岩や崖地に生息する。6~8月ごろ高山帯の岩のすきまに枯れ草、茎などで巣をつくり、青色の卵を3、4個産む。昆虫類や草の種子を食べ、山小屋のごみ捨て場などにもよくくる。美声でさえずり、人間を恐れないので登山者の目にもよく触れる。[柳澤紀夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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