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イワレンゲ

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百科事典マイペディアの解説

イワレンゲ

本州(関東以西),北九州の海岸の岩地などに野生し,観葉植物として古くから栽培される,ベンケイソウ科多肉植物多年草だが開花結実すればその株は枯死する。葉は蓮華(れんげ)状に重なってつき,粉白を帯びた淡緑色で長さ3〜7cm,先端は鈍形。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

イワレンゲ
いわれんげ / 岩蓮華
[学]Orostachys iwarenge (Makino) Hara

ベンケイソウ科の一稔性(いちねんせい)植物。外国産の多肉観葉植物が少なかったころには、盛んに栽培され、とくに明治年間には多数の園芸品種が作出された。日本特産種で、関東地方以西の本州、九州の沿海地に野生し、岩上や藁葺(わらぶ)き屋根などに生える。地上部は全体に多肉で、帯粉して白緑色となる。通年にわたり、大きなものでは径10センチメートルになるロゼットをつくる。ロゼットの葉は倒披針(とうひしん)形で、長さ4~6センチメートルあり、先端は円く、ツメレンゲのような針状の突起はない。花序は密な円錐(えんすい)状で、伸長したロゼットの中央の軸の上方につく。花は5数性で、9~11月に花序の下方から開いてゆく。花弁は白色、狭倒披針形で長さ約7ミリメートル。裂開前の葯(やく)は黄色。変種のコモチレンゲ(子持蓮華)は北海道に自生し、ロゼットは径約3センチメートルと小さい。多くはロゼットの葉のわきから走出枝を出す。アオノイワレンゲO. malacophyllus (Pallas) Fisch.は東アジアに広く分布し、日本では北海道、東北地方、九州北部の海岸や内陸部の岩上に生える。イワレンゲに似るが、帯粉せず緑色で、裂開前の葯は濃い赤紫色になる。[大場秀章]
 日本で初めてこの花が図示されたのは、中村(てきさい)の『訓蒙図彙(きんもうずい)』(1666)で、江戸後期には覆輪(ふくりん)の斑入(ふい)り品が出現した。明治30~40年代には異常なブームをよび、富士、鳳凰(ほうおう)、金星、竜登(りゅうとう)、花山(かざん)などの品種が投機的に取引された。また、米1キログラムが5銭の時代に、1芽が10~20円で取引され、銘品は100円もの高値がついた。その後多くの品種は消失したが、葉が白覆輪の富士、黄覆輪の金星、黄中斑(きなかふ)の鳳凰などは現在も残る。[湯浅浩史]

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世界大百科事典内のイワレンゲの言及

【エケベリア】より

…メキシコ産で葉が高度に多肉化したパキフィツム属Pachyphytum11種とグラプトペタルム属Graptopetalum12種などもエケベリア同様に観賞用に栽培される。日本産のイワレンゲOrostachys iwarenge (Makino) HaraやツメレンゲO.japonicus (Max.) Berg.も植物体は似るが,花序は頂生し,肉穂状で花が白い。ロゼット状の葉をもつベンケイソウ科は,ほかに,散房あるいは円錐花序を頂生し,花弁数が6~三十数枚のセンペルビブム属Sempervivumとアエオニウム属Aeoniumがある。…

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