覆輪(読み)フクリン

デジタル大辞泉 「覆輪」の意味・読み・例文・類語

ふく‐りん【覆輪/伏輪】

甲冑かっちゅう・鞍・太刀調度などを金・銀・すずなどで縁取りし、飾りや補強としたもの。→太刀
女性着物八つ口袖口を別布で細く縁どったもの。

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精選版 日本国語大辞典 「覆輪」の意味・読み・例文・類語

ふく‐りん【覆輪・伏輪】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 刀の鞘(さや)や鍔(つば)、馬の鞍(くら)などの器物周縁金属の類で細長くおおって損壊に備え、合わせて装飾をかねたもの。りん。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
  3. 女性の衣服の袖口などを、他の布きれで細くふちどったもの。袖口にほどこしたのを袖覆輪という。
    1. [初出の実例]「物のかたちを結でかざりにした履偏諸の衣のすくにふくりん衣にここらにへりをとるぞ」(出典:玉塵抄(1563)一四)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「覆輪」の意味・わかりやすい解説

覆輪
ふくりん

刀の鐔(つば)や馬の鞍(くら)、天目茶碗(てんもくぢゃわん)など種々の器物の周縁を金属(鍍金(ときん)、鍍銀)の類で細長く覆って損壊に備え、あわせて装飾を兼ねたものをいう。鍍金を用いたものを、金覆輪または黄覆輪(きぶくりん)、鍍銀を用いたものを、銀覆輪または白(しろ)覆輪といっている。また女性の衣服の袖口(そでぐち)などを、別布で細く縁どったものを袖覆輪といい、歌舞伎(かぶき)の衣装にも、袖口に織物朱珍、繍(ぬい)などの、模様の異なる布地をつけたものがある。

[秋山光男]


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デジタル大辞泉プラス 「覆輪」の解説

覆輪

錦鯉の飼育用語のひとつ。鱗の周縁の色が淡い部分をさす。この色の違いによって、浅黄や鹿の子鯉に網状の模様が生じる。「覆鱗」の字を当てることもある。

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