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インドの科学 インドのかがく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

インドの科学
インドのかがく

インドでは前4~3世紀以前から,天文学がベーダ研究の補助学として認められていた。インド天文学の歴史は3期に分けられる。第1期はベーダ時代で,前 13世紀前半にはすでに相当の観測をしていた。第2期はベーダ以後4~5世紀までの時代で,観測が次第に科学的となった。第3期はギリシア,ローマの天文学をインド固有のものと融合させた時期で,プトレマイオスの天文学にも匹敵する『スーリヤ・シッダーンタ』が書かれた。6世紀前半に活躍したバラーハミヒラは最大の天文学者。天文学と並行して,数学も大いに発達し,前2世紀頃,ゼロ śūnyaの観念を発見した。十進法,アラビア数字,分数の記載法もインド起源である。最古の幾何学書は『祭壇経』 (前4~3世紀頃) 。医学も著しく発達し,学問 vidyāの代表とみなされた。医学的知識はすでにベーダ聖典のうちに現れ,医者の存在も知られている。仏教興起時代に医学は非常に進歩し,ジーバカのような名医も現れた。チャラカ (2世紀) に帰せられる『チャラカ本集』,スシュルタ (2~3世紀) に帰せられる『スシュルタ本集』は最も有名な医学書。6~7世紀頃から薬物に関する辞書もつくられ,解剖,手術,種痘なども行われたという。また,化学は医学から出て,一種の錬金術が発達し,ヒンドゥー教と結びつき,水銀派 Raseśvara-darśanaのような宗教も成立した。その他,物理学,植物学,動物学などにも若干の成果がみられる。しかし,いずれにしても宗教的色彩が濃く,西欧近世におけるような自由な発展は阻害された。

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