インドの政党。インド国民会議,あるいは単に国民会議派などともいう。イギリス植民地政府に対する請願の場を確保するためインド人エリートの政治団体として1885年に結成。マハートマー・ガンディーが反英大衆運動を主導し組織の主導権を握った1920年以降,大衆的基盤を備えた政党となり,47年にインド独立を勝ち取った。50年以降ネルーの指導権が確立し,議会制民主主義や世俗主義,対外的には非同盟運動など国家の基本を固めた。60年代中頃までは中央および主要州政府を確保していたが,67年の選挙で州政権があいついで野党に奪われ,69年に党が分裂。インディラ・ガンディー率いる急進派は,71年の選挙で圧勝し社会主義政策,貧困追放政策などを行ったものの失政が重なり,75~77年の間民主主義を停止。77年の選挙では野党連合に敗北したが,80年の選挙で返り咲き,89~91年の期間を除き96年まで政権を担当。伝統的に幅広い階層の支持を集めるが,ネルー家の人気に頼るところが大きくこの点が批判される場合もある。
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(竹内幸史 朝日新聞記者 / 2007年)
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…インドでもっとも古い歴史をもつ政治組織・政党。会議派(コングレス)と略称。1885年12月ボンベイで開催されたインド国民会議がその起源であるが,その結成に当たり二つの潮流が存した。一つはイルバート法案闘争の中でS.バネルジーらを中心に結成された全インド国民協議会All‐India National Congressで,これはイギリス側の人種差別行政に反発するインド知識人や中間層を代弁した。他はイギリス人官吏のリベラルな部分であった。…
※「インド国民会議派」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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