南北戦争(1861-65)後のアメリカ西部開拓民が愛用したライフル。ヨーロッパから植民地時代のアメリカに伝えられたライフルは,さまざまな改良が加えられ,南北戦争当時には各種の連発銃が出回っていた。コネティカット州ニューヘブンのウィンチェスターOliver F.Winchester(1810-80)の工場で製造されたライフルは南北戦争でも利用されたが,弾倉を元込式にした1866年型がウィンチェスター銃の名を高めた。さらに,それを強力に改良した1873年型は,〈西部を征服した銃〉と呼ばれるほど普及し,狩猟やインディアンとの戦闘に使用された。西部開拓民の小屋には,必ずウィンチェスター銃があったといわれるし,同会社のカタログには,バッファロー・ビルによる73型銃の推薦文ものっている。いわゆるダイム・ノベル(10セント小説)においては,ライフルの代名詞とされた。
執筆者:岡田 泰男
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
ウィンチェスターOliver F. Winchester(1810―80)が、1857年にアメリカのコネティカット州ニュー・ヘブンに設立したウィンチェスター連発銃会社でつくられた一連の銃器の名称。とくに66年に売り出した連発式ライフル銃モデル66と、これを改良し装薬量を増やしたモデル73は、コルト拳銃(けんじゅう)と並んで「西部を征服した連発銃」として名高い。その後同社は数十種類のライフル銃、散弾銃と各種弾薬を設計開発し売り出しているが、1931年に同社はウィンチェスター・ウェスタンと改称し、第二次世界大戦で、アメリカの軍用銃器製造数130万挺(ちょう)のうち80万挺を製造した。現在でも世界的に有数な銃器製造会社となっている。
[小橋良夫]
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