ウィークボソン(英語表記)weak boson

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

光子など基本的な力を媒介するゲージボソンの一つで,四つの力のうち弱い相互作用を媒介する素粒子。イタリアの物理学者カルロ・ルビアとオランダの物理工学者シモン・ファンデルメーアが実験によって発見し,1984年のノーベル物理学賞を受賞した。電気を帯びている Wボソンと電気を帯びていない Zボソンとがある。いずれも質量は大きく,Wボソンは陽子の約 85倍,Zボソンは陽子の約 95倍である。国際リニアコライダー ILC計画の目標の一つは,ウィークボソンをペアで生成して,ウィークボソンの間に働く力を精密に調べ,素粒子の標準理論を精密に検証することである。

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百科事典マイペディアの解説

素粒子の弱い相互作用(〈相互作用〉参照)を媒介する素粒子。Wボソン(W(±/))とZボソン(Z(0/))がある(質量はともに90G(/e)V程度)。たとえばβ崩壊n→p+e+ν(/e)(n:中性子,p:陽子,e:電子,ν(/e):電子ニュートリノ)はn→p+W(-/),W(-/)→e+ν(/e)と説明される。
→関連項目基本粒子ゲージ理論電弱統一理論ヒッグス粒子ファン・デル・メーアボース粒子ルビア

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世界大百科事典内のウィークボソンの言及

【素粒子】より

…しかし弱い相互作用と電磁相互作用はほんとうは同じ一つのものとして理解できるのではないかという希望的観測も生まれてきた。すなわち相互作用の見かけの強さの違いは,弱い相互作用で交換される粒子(ウィークボソンと呼ばれ,W,W,Zがある)の質量がきわめて大きいという違いのみによると考える。そうすると短い距離では弱い力は電磁力と同じ強さになるが,その到達距離がずっと短いので長距離では弱く見えるにすぎない。…

※「ウィークボソン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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